だいぶ前から少しずつ溜まっていたジャンクなVAIO C1
この休日スケジュールが空いたので思い切って整理をすることにしました。
どの固体もなんらかの原因によって正常起動しないもの。MMXPentiumを搭載した1世代目のC1が3台
PentiumⅡを搭載した2世代目とCrusoeを搭載した3世代が3台全てビネガーシンドローム状態。
まずは初代C1の2台。 以前の私のメモには起動せず。
1台はキャプチャーボタンも破損状態。
外観はそれほど悪い状態ではありませんが1台は確かに電源が入りません。
2台目は電源が入りました。
VAIOオリジナルの起動音も鳴りいい感じでしたが。
BIOSが起動後、止まってしまいます。
背部のネジを全て外して分解していきます。
ネジを外すとキーボード部が外れます。
内部です。とりあえずキーボードを別の入力可能なものと入れ替えても同様にBIOSで停止状態。
元々内蔵電池のあった場所の基板は腐食気味。(かなり酷い)
パネルも外してみます。(初代C1パネルはビネガー状態が見受けられません。)
ボード部。やはり腐食が激しく部品取り用として再利用しかないようです。 HDDは生きていました。
マザーボード外してみましたが、大分腐食が進んでいたようです。
結局C1 2台は部品取り用となりました。HDDは2台とも動きます。
メモリは505でも使用できるので外します。
キーボードも2台黄ばみも少なく良い状態のものです。
残り1台のPCG-C1S。
電源は入り、BIOSは起動しますがそのままの状態。
この機体も分解してみるとHDDが内蔵されていませんでした。しかもメモリも抜かれていました。
先ほどのC1用のメモリとHDDを接続したところ起動しました。
マザーボードは大丈夫なようだったので洗浄しました。
ボード直づけのMMXPentium
C1Sは状態が良いのでSSD化と液晶もビネガーシンドローム対応の液晶と交換してみましたがIDE-SDカードは認識しませんでした。
HDDを入れてリカバリーします。
初代C1ジャンクは液晶(C1×2、C1S)とメモリSD-RAM(16MB×2)、 HDD(IDE )の回収となりました。
1台が完成(C1 S)筐体自体は状態が良く完成したC1 Sです過去記事(2015年)にスペック等は記載してありますが久しぶりに動かしてみました。
オリジナルと異なる点はHDDの容量(6.4GB→10GB)、メモリ(64MB→96MB)、液晶(偏光版交換済)の点です。
初代のC1シリーズは素材の違いかキーボードの黄ばみがほとんど見られません。しかしポインティングデバイスの不良が多いのが特徴。このキーボードもポインティングデバイスだけ交換しています。
C1のキーボードはしっかりとした構造で比較的タイピングがし易いです。
正面左側。正面左は赤外線ポート、ヘッドホン/マイク端子、外部ディスプレイ端子、USB、IEEE1394端子と電源スイッチ。
当時は画期的だったMORTION EYE。解像度は低く実用性はそれなりでしたけれども面白いアイテムでした。
CPUは初代C1がMMXPentium233MHzでしたがオーバークロック(266MHz)が可能なCPUだったので本機もクロップされています。またメモリも標準の64MBではWindows98自体が32MB程度は使ってしまい、アプリケーションは16MB程度ではあっというまに消費しディスクスワップが発生しパフォーマンスが低下してしまいます。
96MBでも不足気味ですがスワップは減ります。現在のOSはメモリ増設すると自動で割り当てを変更してくれますがWindows98時台はc:¥windows¥system.iniのキャッシュファイルのパラメーターを変更しないといけません。
この初代C1の登場は当時(1998年)画期的で使っていて面白いと感じました。従来のノートPCの枠え、小型で手軽に持ち運びWEBカメラを内蔵し、GPSレシーバーを使えばナビにもなりました。
またミュージックプレーヤーとしても以前紹介したVAIO純正のジョグリモートコントローラー (PCGA-JRH1)などの周辺機器によりPC内の音楽ファイルをコントロールできるなど用途は多岐に渡りました。
そして仕事(Word,Excel,PowerPoint,Outlook)にも使え、通信(モデム)も行えるなど現在のPCスタイルを先取りしたようなデバイスでした。
20世紀が終り21世紀に時代が切り替わる時期に革新的なPCデバイスとして私の中ではこのVAIO C1とiMac(初代)
でした。
この2日間で全てのC1の部品取り修理を完了させる予定でしたがビネガーシンドローム状態の2代目、3代目の液晶修理(フィルムと糊の拭き取り)に半日以上を費やしてしました。ビネガーシンドローム状態の液晶は個体差があり偏光板フィルムの剥がしはそれほど問題はありませんでしたがフィルム糊の剥がしが時間がかかり、有機溶媒であるテープ剥がし剤を10回程度も使用してやっと剥がれました。(これだけ時間が費やしたのは初めてでした。)次回完成できれば報告します。
コメント