C1ジャンクのその後 Part3 完成

vaio
今回溜まっていたC1ジャンク品を整理が完了しました。内訳は下記の通りです。
PCG-C1XG/BP ビネガーシンドローム状態 偏光フィルム剥がしでアルコール浸しすぎて反射パル変色 
        マザーボード不良
PCG-C1XF/BP ビネガーシンドローム状態 液晶パネル縦線、ドット抜け。 
        反射フィルムと反射パネルを取り出し
PCG-C1VJ/BP 3台 3台ともビネガーシンドローム状態 1枚はパネル不良 2台はHDD不良 
        1台は偏光フィルム剥がしでアルコール浸しすぎて反射パル変色
PCG-C1VS/BP 2台 2台ともビネガーシンドローム状態 1台はHDD不良
PCG-MR/BP  HDD不良、キーボードなし
ビネガーシンドローム状態の液晶5枚を行い2枚失敗しましたが2枚とも液晶不良のパネルから反射フィルム、反射パネルの移植で復活、1枚は偏光フィルムを剥がした後、糊を剥がす際に有機溶媒を使ってヘラで擦りすぎてパネル損傷してしましました。
構造的には偏光フィルム(これが経年劣化によりビネガーシンドローム原因)層を剥がし、液晶パネルに付着する糊を剥がすことにより改善しますが、液晶パネル下にはバックライトを拡散させる為の反射フィルムとパネルがあり、洗浄の為に使用したアルコール等により変色することが分かりました。液晶パネルの糊剥がしは少量短時間で剥がして取り除くことが重要でした。 
この結果、ビネガー状態等で購入したジャンクC1 6台が復活しました。全て起動する状態です。
液晶パネルは全て偏光フィルムを交換しています。以前は東急ハンズのオンラインで購入していましたがなくなってしまったので現在はモノタロウから購入しています。HDDはノイズが多いのは全てIDE-SDカードによる簡易SSD化を行っています。 
この中でまだ紹介していないPCG-C1 VSがきれいに仕上がったので紹介します。
本機はC1Seriesの3世代目にあたります。2世代目と同一デザインだが、このシリーズ以降からはTransmeta社製のCPUであるCrusoeを採用しています。VAIO VJのマイナーチェンジ版。
前モデルのPCG-C1VJからHDD容量の変更があったのみ。このC1シリーズの後半はCPUにトランスメタ社のCrusoeを使用していたことが特徴でした。 
このCrusoeの最大の特徴は当時バッテリー駆動時間の短さの課題を大幅に延長できたことが最大のメリットとされていました。これはCrusoe自体が消費電力を抑えるよう設計されていました。その反面完全なx86系CPUとの互換はなく、エミュレートすることで互換維持を保っていたためCPUのパフォーマンスとしては決して良いものではありませんでした。 
本機は2代目(PentiumⅡバージョン)とデザイン的にはほとんど変化がなく、天板のカラーリングが紫から若干明るいカラーに変更されている程度です。内部的にはチップセット、システムバス等の変更はされていて、特にシステムバスはPentiumⅡバージョンの66MHzから100MHzへと引き上げられ、オンボードのRAMも64MBから128MBに変更され、更に時代遅れだったGPUも「MagicMedia256AV」から、ATIの「RAGE Mobility-M1」に変更されるなどデバイス的には進化していました。 
特徴の1つでもあるMOTION EYEも41万画素1/6インチCCDから、プログレッシブタイプの35万画素1/6インチCCDへと変更されています。  
キーボードもA5サイスでありながらこのキーボードは少し慣れればブラインドタッチが行えるほどのものでした。ただしポインターは故障が多く、今回の6台のうち3台は不良でモジュールを交換しています。
インタフェース系もAV出力端子や「マジックゲート」対応のメモリースティックスロットなどが新たに使いされています。 
また携帯電話、CLIE、WALKMANなどにも搭載されていたソニー独自のジョグダイアルも特徴と1つでした。
ソニーオリジナルのアプリケーションも特徴の1つでした。動画編集用のDVgateや画像管理用のPictureGear、音楽管理のSonicStage、ナビツールのNavin’Youなどの質の高いものでした。MotionEYEを利用したSmartCaptureも面白いアプリケーションでした。
本体スペックは
CPU:Transmeta Crusoe TM5600 600MHz
OS:Windows Millennium Edition
メモリ:標準 128MB 最大 192MB オンボード 128MB
メモリスロット:スロット数 1 (空き 1) 増設単位 1 SDRAM
LCD:8.9インチ TFTカラー、ウルトラワイドXGA、1024×480(1,677万色)
HDD:15GB Ultra ATA
ドライブ: [CD-RW] CD-ROM/CD-R読込最大24倍速、CD-RW読込最大14倍速、CD-R書込最大8倍速、CD-RW書換最大4倍速 PCカード接続
PCカードスロット TYPE II×1 CardBus対応
GPU:ATI RAGE Mobility-M1
インターフェース:USB×1, [IEEE1394]S400(4ピン)×1,56Kbps V.90/K56flex
バッテリ駆動時間:バッテリーパックS 約2.5~5.5時間、バッテリーパックL 約5~11時間、バッテリーパックLLL使用時 約8~20時間
外形寸法(幅×奥行き×高さ):248×152mm×27~29mm
重量:約980g(バッテリーパックS搭載時)
本機を含めたCrusoeタイプのC1はハードウェア的には進化が見られてた1台でしたが、肝心のCPUパフォーマンは決して満足されるもものではありませんでした。特に高負荷のアプリケーション使用時にはかなりのもたつき感がありました。 
このCrusoeは最終的には993MHz(PCG-MZX)までクロックアップされましたがパフォーマンスと長時間駆動の調和の難しさを感じさせられたデバイスでした。
今回C1の修理に2週間程度時間を費やしました。C1修理はさすがにお腹いっぱいです。最終的には稼働できたC1は
PCG-C1XF/BP SSD仕様(64GB)
PCG-C1VJ/BP     SSD仕様(64GB)メモリ192MBとHDD(40GB)メモリ128MB 2台
PCG-C1VS/BP SSD仕様(64GB)メモリ128MBとHDD(60GB)メモリ128MB 2台
PCG-MR/BP  SSD仕様(64GB)メモリ256MB
の6台が復活しました。
VC1は思い入れもありだいぶ紹介しましたがまだ2機種ほど未紹介も残っているのでどこかでご紹介するつもりです。

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