PC-1211ポケットコンピューター (Sharp) 1980年

Tablet/PDA/ポケットPC

PC-1211ポケットコンピューター (Sharp) 1980年 標準価格 43,000円 カセットインターフェイスCE-121 標準価格 6,500円
中学生の頃、父親が技術者でこの機械を使っていました。Sharpが出した電卓でBASICが書けるポケットコンピューターの1号機だったと思います。

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液晶の表示は1列のみのシンプルな電卓のようなものですが、中身はしっかりとBASICでプログラムが書け、音も(ビープ音)も鳴り、キーボードも「QWERTY」フルキーボードそして持ち運びができる夢のような機械でした。
購入時はなかなか触らせてもらえませんでしたがSharpがMZを発売したのがきっかけで父親はMZを購入し私のところにやってきました

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この機種は「RUN」と「PRO:PROGRAM」,「DEF」,「RESERVE」の4つのモードがあり、RUNモードは直接数字を入力してダイレクトに計算するモードで、PROは行番号を入力して作成するモードです。

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私はこの機種でBASICの基本を勉強しました。
PRO_MODEで作成し、RUN_MODEで実行するので慣れるまで少し面倒でした。
BASICでプログラムを書きますが表示は1行しかないためLISTコマンドは必要なく、本体中央のカーソル↑↓でLIST表示します。

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この時期の製品は液晶が黄色いのが特徴です。これ以降の機種からは透明な液晶が採用されています。
キーボード部はまだしっかりと入力できます。
正面左はカセットインターフェイスとの接続部分です。

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背部にリセットスイッチがあります。

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本体スペックは
CPUスペックは不明、4Bitではないかと思います。
計算桁数:10桁(仮数部)+2術(指数部)
計算方式:数式通り(優先順位判断機能付き)
プログラム方式:ストアード方式
プログラム言語:BASIC
容  量:プログラム・メモリ 最高1424ステップ(PC-1211)
データメモリ 固定メモリ 26本 フレキシブルメモリ 最高178本
リザーブメモリ 最高48ステップ
入力バッファ 80文字
スタック:データ用スタック 8段 ファンクション用スタック 4段 FOR-NEXT分用スタック 4段
基本計算機能:加減乗除算、べき乗計算、三角関数、逆三角関数、対数関数、指数関数、角度変換、開閉計算、符号関数、絶対値、整数、理論計算
編集機能:カーソル左右シフト、挿入(INT)、削除(DEL)、ラインアップ・ダウン(↑↓)
外部記録機能:別売のカセットインターフェイス(CE-121)
メモリー保護:CMOSバッテリーバックアップ
表示装置:24術液晶(5×7ドットマトリックス)
使用素子:CMOS LSI、その他
使用温度:0℃~40℃
電 源:5.4V 水銀電池(MR44)※水銀電池(1.35V)使用するように設計されているため、新品のアルカリ電池(LR44)では初期電圧が高すぎ正常に動作しないことが多く注意。LR44を使う場合は放電が必要
外形寸法:幅175㎜×奥行70㎜

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ポケットコンピューターの特徴はこの小さい筐体で電源を入れるとすぐ使え、普通の電卓代わりにもなる点でした。またプログラムは電源を落としてもメモリ内に保存されているため、すぐ使えることが便利でした。但し、複数のプログラムはカセットに保存する必要がありました。

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当時はこのソフトウェアライブラリ(工学社、日本ソフトバンク)を参考にプログラムを書いていました。
残念ながら、いつものベンチプログラムを動かそうと思いましたがループが10000回で書くとエラーになってしまいます。

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本機は私がBASICを覚えた最初の機種であり、BASIC搭載の元祖ともいえる機械であると思います。

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