PCG-R505X/PD 2002年

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VAIO PCG-R505X/PD (Sony) 2002年
スタイルと性能が進化したスマートモバイルコンセプトの505
R505は2台所有していて前回紹介したPCG-R505R/GK(PentiumⅢ850MHz)から更にスペックアップしモバイルPentium III-M 1.2MHzを搭載したR505シリーズでは高いスペックを誇った1台です。
このシリーズのパネルはなかりの確率でビネガーシンドロームが発生するようです。
本機もPCG-R505R/GK同様にフィルムの入れ替え。PCG-R505R/GKから偏光フィルムも光沢のないものが手に入ったので大分オリジナルに近い完成度になりました。  
今回は久しぶりに時間もあったので1時間ほど動かしてみました。
初代505から世紀を超えて直線的なデザインから曲面を使い、薄いこと。軽いこと。高性能であること。
そして何よりも、美しいことがコンセプトのデザイン。 
筐体は従来と同様に薄く、軽く、しかも高剛性のマグネシウム合金。曲面および曲線を多用したボディデザインに加えられています。
天板にはおなじみの「バイオ」ロゴを彫り込み状に成形されています。
ヒンジ部やサイドフレームも柔らかいRを描いた処理がされています。 
そしてこのシリーズの最大の特徴はドッキングステーションでした。
多彩なインターフェンス群に加え、CD-RW/DVD-ROM一体型ドライブ、フロッピーディスクドライブまでも内蔵し、ワンタッチの着脱でまさにデスクトップマシン並みの使いこなしを可能していました。
モバイルPentium IIIの最大の課題は排熱でした。
独自の放熱機構である「サーモダイナミクスエアダクト」を装備し、熱伝導率の高いトリプルヒートパイプとラジエーターにより、CPUの熱を本体内部に効果的に拡散するとともに、大型ファンで本体内部の熱を強制的に排気。発熱によるCPUのパフォーマンスダウンを抑制し、処理能力を最大限に発揮させ、持続させることを可能としていました。
脱着は電源は行った状態でも行えるホットドック/アンドック方式。必要なデバイスをスピーディーに使えます。 
LCDは12.1型XGA晶ディスプレイ。コンパクトなボディながら、12.1型の余裕あるデイスプレイを搭載。XGA表示(1024✕768ドット)対応により、ワイドな領域でくっきりと見やすい高精細表示を実現しています。 
特徴だったジョグダイアルが廃止され、センタージョグに変更されています。キーボードのホームポジションから操作しやすい位置に、センタージョグを搭載。回す・押すで、プログラムやファイルが起動できるランチャー機能をはじめ、音量設定、輝度調整などの設定や、ソニー製アプリケーションの基本操作がスムーズに行えます。
スライドパットも進化し、スムーズな操作を実現大型インテリジェント・タッチパッド。
通常のポインター操作のほか、上下・左右のスクロールやタッピングでのクリック操作が可能。上端左右のコーナーのタッピングにショートカットメニューなどの機能を設定したりと、好みに合わせて操作性をカスタマイズすることができます。 
正面左側。PCG-R505R/GKとは配置が異なっています。CardBus対応PCカードスロット(TYPE IIxI)にマジックゲート対応メモリースティックスロット。USB、DC IN(電源入力端子)。
右側。USB、ステレオヘッドホン端子、モノラルマイク入力、外部ディスプレイ出力端子、ネットワークコネクター/モジュラージャック(モデム端子) 
またダイレクト接続の外部ディスプレイ出力端子(D-sub15pin)ボディ右側面に外部ディスプレイ出力端子を装備。ディスプレイアダプター類を必要とすることなく、ダイレクトに外部ディスプレイを接続できました。 
ネットワーク系はネットワーク(100BASE-TX/10BASE-T)に接続できるネットワークコネクターを装備していますが、本機はさらにワイヤレスでインターネットやLANに接続できる2.4GHzワイヤレスLANモジュール標準装備して、パネル上部2カ所にアンテナが配置されています。 
ドッキングステーションは電源は本体からも供給可能でドライブ系はCD-RW/DVD-ROM一体型ドライブ &フロッピーディスクドライブが装備されていました。
背部のインターフェースはi.LINK端子やUSBコネクター×2をはじめ、シリアルポート、プリンターポート、外部ディスプレイ出力端子、ネットワークコネクター、DC IN(電源入力端子)にいたるまで、豊富な接続端子を装備していました。 
あらかじめ周辺機器を接続しておくことにより、デスクではフルシステムとして使用。そして、出かけるときには本体のみを持ち出し、外出から戻ったときにドッキングするといつた、スマートな使い方ができました。 
i.LINK端子もVAIOとしては標準だったため、モバイルPentium III-M-1.20MHzのおかげもあり、デジタルハンディカムを接続してモバイルPCでのDV動画編集はかなり効率的でした。 
マジックゲート対応メモリースティックスロットも装備していました。今となっては過去のデバイスとなってしまいましたが当時はデジタルカメラで撮影した画像やCLIEとのデーター交換。また、「マジックゲート メモリースティック」に対応してインターネットで購入した曲やCDから録音した曲も、別売の「ネットワーク ウォークマン」や「CLIE」で手軽に持ち出すことができました。 
OSはWindows2000からXPへ切り替わり、チップセットの変更もあったことからメモリも上限が512MBまで上がり、システムバスも133MHzと拡がった為、VAIO自体のレスポンスもかなり差を感じました。 
オリジナルアプリのDVgateはデジタルハンディカムや、バイオカメラでとらえた動画や静止画を編集でき多彩な特殊効果も映像を盛り上げてくれます。 
PictureGearは各種画像ファイルを整理・活用。iモード携帯電話で表示できるコンパクトHTMLアルバムやラベル印刷など、つくる楽しみも充実しています。 
本体スペックは
OS:Microsoft Windows XP
CPU:バイルPentium III-M-1.20MHz
キャッシュメモリー:(1次/2次) 32KB/512KB(CPU内蔵) 
チップセット:Intel 830MG
メインメモリー:標準/最大 SDRAM256MB/512MB(現行) 
システムバスクロック 133MHz 
拡張メモリースロッ:(空き) SODIMM スロット×1(1) 
グラフィック:アクセラレーター Intel 830GMチップセットに内蔵 
ビデオメモリー:最大48MB(メインメモリーと共有) 
液晶表示装置:12.1型、XGA(1024×768ドット)対応、TFTカラー液晶 
表示モード:1024 ×768(最大約1677 万色)
外部:ディスプレイ出力 1400×1050(最大65536色)/1280×1024(最大約1677万色)/
ハードディスク:約40GB(Ultra ATA)
ドライブ CD-RW/DVDドッキングステーション
CD-RW/DVD-ROM一体型ドライブ
外部接続端子
 USB×2 、i.LINK(IEEE1394)端子 S400(4ピン)×1 
 ネットワークコネクター(100BASE-TX / 10BASE-T)×1 
 モデム用モジュラージャック×1 
 マイク入力(モノラルミニジャック入力)×1 
 ステレオヘッドホン出力×1 
 外部ディスプレイ出力端子×1 
 ドッキングステーション用端子×1 
 マジックゲート対応メモリースティックスロット×1 
 PCカードスロット TypeII×1、CardBus対応 
オーディオ機能 ウィンドウズサウンドシステム互換、
ステレオスピーカー 
内蔵FAX/モデム 最大56kbps*6(K56flex/V.90)/最大14.4kbps(FAX時) 
消費電力 約36W(バッテリー充電含まず) 
本体外形寸法
(最大突起部含まず) 幅279.5×高さ29.4(手前・最薄部。後部は29.4)×奥行239mm 
質量 約1.98kg(バッテリーパック(L)搭載時)
このRシリーズは初代の抱えていたデバイスとしての限界を一新しドライブレスな505としてはハイスペックCPUとスリムなデザインと高性能を実現した1台でした。
同様にひと目見ただけで、持ち歩きたくなること、使いたくなるVAIOコンセプトは健在で久しぶりにその魅力を感じることができました。  

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