時代に翻弄させられたAPSカメラPart1 EOS IX E(Canon) 1996年

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カメラ

APS式一眼レフカメラ EOS IX E

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APSシステムの登場は今までの135㎜フィルムを搭載したカメラより小型化が可能でデザインの自由度も高かった。この規格によりCanonは今までのカメラスタイルを覆す初代IXYを開発し更に質を高めたEOS IX Eが開発されました。

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このフィルムはカートリッジ式が特徴でした。従来のフィルムリーダー部がむき出しになっていないため充填/交換がワンタッチでできました。

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カートリッジにはフィルムの種類、撮影枚数、フィルムの感度などの情報が記録されているデーターディスク部がありカメラはその情報を読み取れました。またカートリッジに設けられた使用状況を示すマークにより未使用、撮影中、撮影済み、現像済みの情報が確認できました。

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EOS IX E (Canon)1996年
当時デジタルカメラは既に発売されており、本機が発売される1年前にはQV10を購入していましたが30万画素では実際の写真を撮るレベルではなく、あくまでも記録媒体として使っていました。

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まだ35㎜も含めたフィルムカメラの栄華は続くと思い最新規格でもありデザイン的にも従来のカメラと違いステンレス合金を上手く使った本機を選択しました。

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このステンレスを直線基調に円を組み合わせたデザインに魅了されカメラ屋に飛び込んで後先考えず購入してしまったことを今でも覚えています。

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本機の特徴は前段にも書いてあるとおりステンレス合金を上手く使った質感の高い近未来的なシンプルなデザインが特徴です。

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撮影モードは、4つの機能ゾーンに分けられています。

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お任せグリーンポジション(全自動)に加え「P、Tv、Av、M」「ディプスモード:深度優先AE」もあるクリエイティブゾーン。ポートレート、風景、マクロ、スポーツ、夜景などのイメージゾーン。そしてISO設定、などの機能セットゾーン。

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部分測光・AEロック、露出補正ボタン。露出補正は+2.0から-2.0の範囲で1/2段毎。

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メインスイッチとシャッタボタン。A:ノーマル 中央は視線入力撮影 L:ロック

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隣はAFフレーム選択ボタン

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電子ダイアルとAF補助光部。

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この電子ダイアルはAF選択や視線入力のキャリブレータなど使います。

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電源部。リチウム電池CR123A2を2本使用。

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カートリッジ(フィルム)挿入部。

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ボディと一体感(同色)のレンズ。

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22-55mm(35mm換算で28-68mm)大きさ的にも従来のEFレンズと同等(互換)

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本体スペックは
型式:IX240フォーカルプレーンシャッター式マルチモードAF一眼レフカメラ
画面サイズ:16.7×30.2mm、IX情報により、C,H,Pタイププリント自動指定可能
標準レンズ:キヤノンEF交換レンズ群(ただしフィルムサイズの関係上、撮影画角は【使用レンズ焦点距離×1.25】の焦点距離のレンズ相当となる)
マウント:EFマウント
AF方式:TTL位相差検出方式(ズレ検出)、AFモードはワンショット式/動体予測AIサーボAF(自動選択可能)、AF測距センサーにI+I配列のマルチBASIS使用、フォーカスポイント3点の視線による任意入力/ダイヤル操作による任意1点手動選択/3点測距から主要被写体をカメラが自動的に判断し測距する、以上の3方式、AF検出範囲=EV2~18.5(ISO100)、AFモードの選択はボタン押し操作による
AF合焦表示:視野内LCD表示/スーパーインポーズおよび電子音の有無自動設定・選択不可(全自動モード時およびスポーツモードを除くイメージセレクト時、合焦音ありその他の撮影モードではなし)
シャッター:縦走行電子制御フォーカルプレーン・1/4000~30秒・B・X=1/200秒、1/2段ステップでの秒時設定可能(但し、マニュアル/シャッタースピード優先式AEモード時)シンクロソケットはホットシュー式、電子制御セルフタイマー内蔵(AF測距用補助光ランプによる作動表示および電子音報知式)

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ファインダー:ダハミラーによる固定アイレベル式、倍率0.6倍(40mm・∞)、視野率=プリント時95%
ファインダー情報:AF測距用マーク(3点測距スーパーインポーズ表示枠=視線入力/手動選択により測距点点灯)、C・H・Pプリントタイプマスク、以上は視野内スーパーインポーズLCD表示、シャッタースピード値、絞り値、深度優先AE、キャリブレーション、FEロック、以上は7セグメント(黄緑色)LCD点灯。AEロック、露出表示用ドット目盛り(1/2段ステップ/±2EV)、マニュアル露出レベル、オートブラケティング露出ずらし量、視線入力モード/視線検出不能時(点滅)など、以上はマスク照明式(黄緑色)のLCD点灯・点滅
使用電源:6Vのリチウム電池CR123A型2個
IX情報機能:2トラック・書き込み/1トラック・読み出し磁気ヘッドによる読み出し/書き込み
大きさと質量:132×80×59mm、485g(電池含む)

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画質に関してはなかなか評価が難しく本機の購入前にはEOS10QDを使っていましたが少なくとも10QDのほうが色の再現力は高かったと記憶しています。EOS10QDと並べてみましたがIX Eとのデザインの違いが分かると思います。金属フレームとシンプルなデザインは近未来的でこの新しいカメラデザインは当時では画期的でした。

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