FS-A1GT_MSXturboR (Panasonic) 1991年 定価99,800円 まとめ
MSXにはMSX、MSX2、MSX2+、MSXturboRの4つの規格が存在しますが本機は最後の規格。
CPUに16bit RISC CPUのR800を搭載しています。TurboRのRはR800のR 。過去との互換性のため(ゲームが早すぎて動かないため)、Z80も載っています。ちなみにこのR800は当時のアスキーが独自開発したもの。
本体右側はフロッピードライブとジョイステック端子×2、左側は電源のみ
背部はS-Video、RGB出力、MIDI-IN,OUT、マイク、プリンター端子に拡張スロット
上部にカセット用のスロットがあります。
電源を入れると内蔵アプリケーションが起動。音声ガイダンスがPCM音源で意外といい。
本体スペックは
CPU :R800 (28.636360MHz) 16ビット 但し内部は1/4分周していて7.15909MHzで動作
:Z80A相当(クロック周波数=3.579545MHz)
RAM :512KB VRAM 128KB (VDP:V9958)
漢字ROMJIS第1水準、JIS第2水準サポート
MSX-JE 搭載
FM音源 MSX-MUSIC搭載+PSG+PCM
カラー 512色中16色/256色/12499色/19268色
解像度 64×48 , 256×192
256×212(インタレース使用時424)
512×212(インタレース使用時424)
FDD 3.5インチ2DD 1基搭載
スロット MSX標準スロット 2基搭載
BASIC MSX-BASIC ver4.1,DISK-BASIC ver2.01
その他 MIDI IN,OUTインタフェイス搭載。MSX-VIEW内
ホビー用にはめずらしくテンキーも装備されています。
S端子が標準なのでLCDに接続してみました。
内臓のROM BASICを立ち上げてみました。
ベンチマークを久しぶりに行ってみました。
5 TIME=0
10 FOR I=1 to 10000
20 A=A+1
30 NEXT A
40 PRINT A
50 PRINT TIME
結果は2.9秒でした。PC-9801EX(8026)より速かったのは驚きました。(高速モードのおかげ?)
FS-A1GT 2.9秒(28Mz)
MZ-700 30秒Z80A(3.5MHz)
X1(CZ-801) 30秒Z80A(4MHz)
PC-980EX4 6秒 80286(10MHz)
PC-980EX4 4秒 80286(12MHz)
PC-9801RA 2秒 Cyrix Cx486DLC(25MHz)
PC-286BOOK 4秒 80286(12MHz)
FM-7 14秒 MBL68A09(8MHz)
FM-8 23秒 MBL68A09(4.9152MHz)
MZ-2500(2000mode) 26秒 Z80A(6MHz)
MZ-2000 26秒 Z80A(4MHz)
PC-8201 47秒 80C85(2.4MHz)
MZ-80K 49秒 Z80A(4MHz)
MZ-80C 50秒 Z80A(4MHz)
HC-20 1分35秒 日立製 6301 614kHz
PC-2001 4分13秒 μPD7909
次に内蔵アプリケーションです。
ワープロ、アドレス帳、カード型DB、PCM録音などがあります。
ワープロ画面です。意外とまともに変換しました。
この機体はPCM録音が可能となっています。
デモプログラムを立ち上げました。
手元にあるゲームをいくつか起動してみます。
turboR用のゲームは残念ながら持っていないのでMSX2用です。有名なアーケードゲーム1942です。
MSX1用もありますがグラフィックは当時としては精細に再現されています。
これもアーケードで有名なXEVIOUS
最後にアウトランです。
マニュアルは全部で4冊。結構ボリュームがあります。
本機が発売された1990年前半はゲームをプレするための?個性的なマシン(X68000、FM-TOWNS、スーパーファミコン、メガドライブなど)がどれも競って市場に投入された時期でした。その中MSX(2)も統一規格を売りに登場しましたが独自規格のマシン比べると個性を出し切らずに終焉を迎えてしまったのは残念でした。
本機も含めMSX機も同一規格ではありますが個性的なマシンも存在し、このFS-A1GTもその1つに数えられるのではないでしょうか。
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