OASYS Pocket

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Tablet/PDA/ポケットPC
OASIS Poket(富士通)1991年 99,800円 ※修正版

モバイルPCがない時代、手軽に持ち出しフルタッチで手文章作成が作成できたワープロ(ワードプロセッサ)端末。
当時はまだワープロ全盛期?だった頃大きな筐体で高性能なワープロ機の中持ち運べ22.5×14.0 cm、530gは当時のVHSテープとそれほど変わらず画期的でした。 
小さいだけではなく当時の富士通が得意としていた親指シフト使用のフルキーボードで文章が作成できました。 
この時代でバックの中に手軽に入れられ、単三電池2本で稼働し、文書作成が行えるデバイスはなかなかありませんでした。底部です。PCMCIA互換の2つのスロットがあります。 
LCD部は反射型LCDで、16×16ドット 40字×12行(標準)、80字×20行(縮小表示)。光源の角度を調整すれば視認性は確保できます。行40文字・1ページ30 行で20ページ の文書を一度に扱えます。 
キーボードもフルタッチが行えるギリギリのサイズで、当時は両手でブラインドタッチが行えました。 
PW-1000のキーボードよりひとまわり大きく打感もあります。キートップ表面は平面ですが、特にタイピングしにくということはありません。
キーを押したとき の打感はよいと思います。キー自体は小形なのでストロークはとても短いのですが、十分なキークリック感覚が得られるので、問題なくタイピングできます。
JIS配列と親指シフトキー ボ ー ドの2種類から選択することができました。当時はJIS配列を選択しました。親指シフトキーボード(OASISPocket3:ロー マ字入力も可能です)は慣れが必要です。 
フルタッチができるワープロとしてはコンパクトでカバンにも容易に入り便利でした。 
初期起動画面です。ワープロ機能、メ モ、パーソナルメモ、カレンダ、スケジュール、日数計算 、時計、住所録、電卓があります。 
ワープロ機能としてかな漢字変換速度はかなり遅いです。OASISPocket3では実用的になりましたが長文の複文節変換ではそれなりに時間待ちがあります。単文節では変換していけば快適な応答をしてくれます。  
メモ機能は、 ワープロ機能と全く同じように使えます 。 ファイル名がメモという名前に固定されているだけでそれほど違いがありません。ワープロ、メモ,パーソナルメモ、住所録相互間では文章をコピーすることができました。 
CPUはμPD70320-8(V25プロセッサ)6MHz、メモリー256kBでシステム自体はSRAMに入っていたので当時はなかり高速だったと記憶しています。しかし仕様の為、内蔵電池が無くなるとシステムが消える致命的な欠陥がありました。ハード的に初期化になってしまいます。  
本体に記録媒体を持っていないために文書の保管は外付けフロッピーはRAMカードに保管していました。メモリカード(RAMカード)は256KBで当時3万位しました。3.5inchフロッピーディスクは更に高価(4万)でした。 
左右のPCカードスロットには、データ保存用のS-RAMカードや専用のモデムカードも同時に差し込めました。
前々回紹介したポケットワードPW-1000よりかなりワープロ性能は向上していて、連文節変換など現在でも使える性能を持っていました。当時私のノートPCの環境は以前紹介したPC-286BOOK STD(EPSON)でした。OS(MS-DOS)はFDから起動し、ワープロは一太郎Ver3.0をやはりFDから起動させなくてならない環境でした。しかもかなり重たく(5kg)持ち運ぶことは現実的ではなく、外ではこのOASYS Pocketで文章作成が最適な方法でした。  
残念だったのはワープロ機能中心の限定システム構成で価格も高価(99,800円)だったこともあり、使用範囲が限定されてしまったことです。この後に登場するWindowsCEの先駆け的なデバイスでした。 
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