mobio NX

NEC(PC-80,88,98)

mobio NX_MB12C/UDD1 (NEC) 1998年 標準価格258,000円
本体重量790gのNECが作ったWindowsモバイル機

DSC01355.JPG


当時NECはPC98シリーズからDOS/V規格への移行を進めていて、新しいプラットフォームとしてNXシリーズを展開していました。

DSC01423.JPG

本機も同様でNXシリーズとして中身はDOS/V機であります。

DSC01425.JPG

液晶を閉じるとVAIOと同じマグネシウム合金の天板(シルバー)で質感が高いのですが、本体は残念ながらプラスチック。

DSC01418.JPG

当時のモバイル機は東芝のlibrettoが先行していて、それに追いつく形で作成されたのかわかりませんがハードウェア的にはPCIチップセットを持つ32ビット機であり、内蔵HDDインターフェースはPCI-IDEという扱いになっています。

DSC01421.JPG

しかし当時先進的なハードウェアを持ちながらなぜかUSBは装備されず、またPCカードスロットも16bit規格(カードバス非対応)なためUSBを増設することさえできないのが非常に残念です。

DSC01428.JPG

サイズ的にはジャストA5サイズで持ち運びには便利だった。(カバンの中には十分入りました。)

DSC01432.JPG

キーボード88キーで両手でのタイピングはサイズからも不可能(キーピッチは13mm)。フルタッチは想定外だったと思います。

DSC01426.JPG

液晶はコストダウンのためかDSTN液晶を搭載しています。通常の使用ではそれほど気になりませんができればTFTにしてほしかったです。

DSC01438.JPG

本体側面にはACアダプタ端子のほか、16ビットのPCカードスロット(TYPE II)が1基と、赤外線通信ポート、それにヘッドホン端子があるのみである。内蔵サウンドは出力のみのためマイク端子等は無い。底面にはメモリ増設スロットと標準添付のポートバーを取り付けるコネクタがあります。

DSC01429.JPG

標準装備のポートアプリケーター。これでCRT、プリンタ、RC-232C、FD、キーボード、マウスが接続できます。

DSC01441.JPG

本体スペックは
CPU:MMX[レジスタードトレードマーク]テクノロジPentium[レジスタードトレードマーク]プロセッサ120MHz 内部キャッシュ 32Kバイト
ROM:256Kバイト(BIOS)
RAM:32Mバイト(増設スロット占有済)
最大80Mバイト(増設RAMボード用スロットに別売の増設RAMボード(64Mバイト)を増設した場合)
VRAM:1.1Mバイト Neo Magic社NM2093搭載
表示:バックライト付6インチTFTカラー液晶ディスプレイ バックライト付6インチSTNカラー液晶ディスプレイ
640×480ドット(26万色中256色/65536色/1677万色)
サウンド:内蔵(ステレオ) ESS社製ES1869A搭載 内蔵(拡張FM音源[FM音源最大20音])モノラルスピーカ内蔵

DSC01444.JPG

入力:本体との一体型、JIS標準配列(英数・かな)、Fnキー(ホットキー対応)、12ファンクションキー・Windowsキー・アプリケーションキー・Num Lockキー付
NXポイント標準装備
HDD:内蔵(約1.6GB)
インターフェース:マウス(ミニDIN6ピン)、テンキーボード(ミニDIN6ピン)、外付けFDD、パラレル(DSUB25ピン)、シリアル(D-SUB9ピン、最高115.2Kbps対応)、ディスプレイ(アナロ
グRGBセパレート信号出力、ミニD-SUB15ピン)
PCカード:TYPE II×1スロット(PC Card Standard 準拠)
外形寸法:210(W)×141(D)×28.5(H)mm(突起部含まず)
重量:790g

DSC01445.JPG

現在使用しているVAIO_Pと並べてみました。本機のコンパクトさがわかると思います。

DSC01397.JPGDSC01399.JPG

本機はNECが最初で最後になってしまった本格的なWindowsモバイル機でした。どうしてもlibrettoの後追いのようなイメージでしたがハードウェア的には先端技術が盛り込まれ(未だにUSBが搭載されなかったのは謎ですが)、NECのこだわりが感じさせられます。

DSC01447.JPG

これ以降はプラットフォームがWindowsCEに移行していきMobilegearシリーズやsigmstionそして現在のLifeTouchNOTEに受け継がれているのではないでしょうか

DSC01450.JPG

コメント