VAIO W VPCW119XJ

vaio
VAIO VPCW119XJ (Sony) 2009年
Sonyの初のNettbookだったVAIO W。
前回紹介したHP Mini2140 (2009) もネットブック仕様PC。今では使われなくなった名称ですが、2007年頃からインターネットや電子メールなど基本的なネットワークを利用することを主な用途として安価で小型軽量でシンプルななノートパソコンのカテゴリーでした。 
当時のVAIOもこの仕様で作られたのがW-Series。 Wのデザインはシンプルでスタンダードな形状です。VAIOらしく天板部分のVAIOロゴは目立ちますがそれ以外は特に目立つ装飾は施されておらず、非常にシンプルですが細部にソニーらしいこだわりも見えるVAIO。 
特に天板部分は光の反射によって表情が変わります。筐体の曲線的なフォルムとピンクのツートーンカラーは、本体を実際より薄く見せてくれます。 
HP Mini2140よりも若干大きい。モバイル系というよりスタンダードタイプ。 
本機のピンク色は2色の濃淡で丸みを帯びたデザインが特徴です。コスト面からか筐体は金属フレームではなく樹脂ベースのボディで全体の剛性を保っています。 
キーボードはこれも当時VAIOが採用していたアイソレーションキーボード。同時期のVAIO Pも同様のキーボードですがキーピッチが約16.5mmと十分ですタイピングできますが打感がそれほど感じない。 
キーボード部のVAIOロゴは彫り込まれてデザインと調和し質感を上げています。 
トラックパッドの表面には、細かなボディ色文様が印刷されており、デザイン的なインパクトは強い。サイズは標準的でボタンの操作感はいい。 
正面左側。電源コネクター、アナログRGB出力、マイク、ヘッドホン。排気口もあり結構FANが回っています。 
ヒンジ部。VAIOらしい質感はイマイチ。この部分はもう少し工夫がほしかった。
右側。USB×2、LAN端子というシンプル。
WEBカメラ「MOTION EYE」も搭載していました。  
スペックは、OSにはWindows XPを搭載しCPUにAtom N280(1.66GHz)、メモリが1GBと少なく、Intel 945GSE Expressチップセットを組み合わせた構成でした。画面は10.1型ワイド液晶を搭載し、解像度はWXGAの1366×768はこのカテゴリーでは十分。
電源は手前に配置されています。 
起動させてみました。WindowsXPが起動しました。 2915
しかしながらAtom N280(1.66GHz)、本体メモリ1GB、HDD(160GB)では体感的にもかなりキツい。 
あまりの遅さにガマン出来ず、この後何台かのCLIEも動かしてみたいのでスペックアップすることに。しかしながらNettbookの仕様上、メモリ増設とHDDからSSDへの切替のみです。 
 
底面にある3本のネジで固定されたカバーを取り外せば、2.5inchのSerial ATA HDDが見えます。 
まずこのHDDを余っているSSDに交換してみました。
東芝製の160GBから256GBのSSDに交換しました。 
メモリはキーボーを外す必要がありました。後ろのバッテリー部のネジを外すとキーボードが外れます。 
ネットブックの仕様上1GBから2GBに変更。 
BIOSで増設を確認後、リカバリーディスクから復元しました。 
WindowsXPの環境下でのSSD化はOSウィンドウの展開や各種アプリケーションの起動など、Windowsの動作が全体的に高速化されるのが体感できました。現実的にはXP環境下でネットサーフィンは難しく(InternetExplorerは論外で古いGoogleChromeでも一部は表示されるが実用性がない)使い道はかなり限定されます。   2948
ネットブックの仕様はCPUとしてIntel Atom、1GBのメモリ、5-13インチ程度の小型の液晶ディスプレイ、軽量なWindows XP Home Edition(SP3)、拡張性は限定的で標準化された仕様でしたがVAIOブランドらしさはデザインへのこだわりでした。
当時はまだスマートフォンがそれほど普及していなく、安価で気軽にネットワークに接続できるメリットがあり、私はよく同じ仕様のVAIO Pを使っていましたがVAIO Pはマグネシウム合金のような質の高い材料を使っていましたが樹脂ベースの筐体で剛性と品質を落とさないこだわりを感じる1台です。

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