VAIO Type M VGC-M30B

vaio
VAIO Type M VGC-M30B/W 2004年
目的によってスタイルが変わるコンパクトなボード型VAIO
本機はVAIO_Wシリーズからのモデルチェンジ版で液晶背部からのスピーカーユニットがやたら目立つマシンで以前から気になっていたVAIOでした。当時の発売モデルはハードウェアエンコードTVチューナの搭載の有無以外は違いがないPCでした。本機はハードウェアエンコードTVチューナが未搭載モデルです。 
デザイン的には当時の一体型VAIOの流れをくむデザインで、横から見ると80年代のラジカセを彷彿させるデザイン。 
キーボードを閉じると音楽が自動再生されたり時計やカレンダーのガジェットが表示される「SoundFLOW」を搭載していました。 
CPUスペックはCeleron 2.60GHz、メモリ256MB(最大1GB)、HDD 160GB(VGC-M30B/Wは120GB)、SiS661FXチップセット(ビデオ機能内蔵)など、ハイスペック仕様ではありませんでした。当時のceleronはシングルタスク仕様なのでレスポンスも悪く、ハードディスクも200GBの3.5inchで少々異音も出ています。今回余っているパーツ(Peintum4 prescoott 3GHz soket478 FSB800,2.5inchHDD320GB)でプチアップデートしてみました。 
ハードディスクは3.5inchを変換アダプターを使用して静音性の高い2.5inchに変更します。 
まず、背部のカバーを外していきます。 
次に後部筐体部のカバーを外します。 
スチール製のカバーも取り外します。 
マザーボードが見えてきました 
電源部とHDDのユニットを取り外します。 
3.5inchのHDDを2.5inchに入れ替えてきます。 
入れ替える前に変換アダプター経由でBIOSが認識するか確認。 
BIOS上で認識した為、入れ替えました。ユニット内は大分スカスカになりますた。
次にCeleron2.6GHzを余っていたPeintum4 prescoott 3GHzに入れ替えます。 
マザーボード中央にあるのでまずCPUFANを外していきます。 
ヒートシンクも外します。CPUFAN外してしまいましたが外さなくても大丈夫でした。
CPU(Celeron)が見えてきました。 
CPUグリスを塗り替えてPeintum4と入れ替えました。 
後は戻すだけです。 
メモリもMAXの512M×2まで増設
本機の特徴は音楽再生機能を重視し、小型の筐体でも効率的な重低音再生が可能という「共鳴管方式技術」を採用した「ダイナミクスウーファー」を搭載。ウーファー内に音響管に相当する回廊を備え、小型筐体ながら、60Hz相当の重低音再生が可能となるなどの特徴がありました。 
とりあえず完成。起動画面もPeintum4のマークで立ち上がります。 
スレッドも複数立ち上がりWindowsXPの環境下でもレスポンスは良くなった感じです。
DVD再生もコマ落ち無く再生されます。しかしPeintum4自体は発熱も多く、Fanが回る頻度が増えてしまいます。(意外とうるさい) 
ここでさらに問題が発生。キーボードの文字入力が一部できないことが判明。分解してみます。 
 
隠しネジのは上部左右に2カ所あります。 
カバーが外れるとキーボード内部のネジを外します。 
これでキーボードは外れますが。 
接続はこのコネクターのみ。接点賦活剤をここに噴霧し、キーボード基板にも行ってみました。 
8割程度は復活しましたが、一部はキーをたたいてもダメでしたのでこれ以上は諦めることに。
本体スペックは
OS:Microsoft Windows XP Home Edition (SP2)
CPU:intel Celeron プロセッサー 2.80 GHz →Peintum4 prescoott 3GHz
キャッシュメモリー:1次キャッシュ:12Kμ命令実行トレースキャッシュ8KB
チップセット:SiS661FXチップセット
メインメモリー:(標準/最大) 512MB/最大1GB (DDR SDRAM、DDR400対応)
GPU:SiS661FXチップセットに内蔵 ビデオメモリー 32MB (メインメモリー共有)
LCD:15.4型ワイド (1280×800)TFTカラー液晶、 [クリアブラック液晶](多層ARコート)
HDD:約200GB(Ultra ATA/100 7200回転/分)(Cドライブ約30GB/Dドライブ約164GB)
ドライブ:DVDスーパーマルチドライブ(DVD+R 2層記録対応)
オーディオ:AC97準拠オーディオ、3Dオーディオ(Direct Sound 3D対応)×1
スピーカー/アンプ サテライト:3W+3W(JEITA)、サブウーファー:5W(JEITA)
外形寸法:液晶最大傾斜・キーボード収納時:約 幅482mm×高さ279mm×奥行205mm
     液晶直立・キーボード使用時:約 幅482mm×高さ301mm×奥行342mm
重量:9kg 
一応完成。Celeron2.6GHzをPeintum4 3.0GHzとメモリ256MBを1GB、HDD3.5inch200GBを2.5inch160GBとなりました。 
このType Mはサウンドを強化したMusic&MoviePCして登場しました。 
デザインも一新され、シンプルで最初にも書きましたが80年代に流行ったラジカセのPC版のイメージ。 
一応PCなのでキーボードもあり、音楽を聴きながらPCでの作業もできる環境。 
本機の特徴は音楽機能に特化しただけあり、3W+3Wのステレオスピーカーに加え、背部に長さ900ミリの共鳴管を入れた5Wスーパーウーファーが装備されている。 
メインスピーカーは3W出力で若干チープな音質ですが低音域はウーファーもあり重厚感を感じさせられます。 
ドライブはDVDスーパーマルチドライブでCDリッピングやDVD再生が行えます。 
インターフェース類は本体左側に集約されているのも特徴。メモリースティックスロット(標準/Duoサイズ対応)、ステレオヘッドホン出力、ネットワーク(LAN)コネクター、電話回線ジャック、PCカードスロット(Type II×1)、オーディオライン入力、モノラルマイク入力、USB2.0コネクター(×2)、i.LINK S400端子(4ピン)、背部からのケーブル類の取り回しの必要性がなくなっています。 
背部はUSB(2.0)が3端子あるのみ。 
本機は一体型のテレパソと呼ばれた前モデルのVAIO Wとはコンセプトが異なり音楽と映像再生にシフトしたのが大きな違いでした。 
VAIO W(未紹介)はテレパソのコンセプトの元に当時のニーズ(テレビ、音楽、MD、CD、DVDなど)を全て詰め込んだPCでしたが本機はもっとシンプルに表現したデバイでした。 
実際部屋に持ち込んで音楽再生を行ってみました。筐体自体はウーファーもありかなり厚みを感じます。 
本格的なピュアオーディオと比較してはいけませんが、再生ソフトでフィルタリングされたしっかりとした音質です。 
音楽ファイルを再生するBeoSound5の音質までは達しませんがSONYらしい高音域再生とウーファー効果は通常のPCからの再生とはまた違った音質を奏でてくれます。 

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