XPERIAブランド初のタブレット。
前モデルの上下非対称で本を折り返したような独特のデザインからスリムな折りたたみデザインへ進化したXPERIA Tablet
特に背部はブラックのプラスチック部の面積が小さくなり、素材のアルミニウムが前面に出て軽量化と強度を保っています。
LCD部は全モデルと同様に9.4型。しかしこの時期のSONY液晶は部品の精度が悪く、液晶漏れが酷い。前回紹介したSONY Tabletタイプも紹介したモデルは状態のいいものでしたが2代目で最初に購入したのものは液晶がボロボロです。
このモデルも液晶を入れ替えました。分かりにくいですが液晶自体がムラと液晶と本体との接着面が溶け出している状態です。
このモデルも購入して1年半程度使用した後、箱に入れて保管していましたが、今回紹介する為に開けてみたところ持病の液晶漏れが酷い状態でした。
本体を分解していきます。背部のプラスチック部をプラスチックのヘラで少しずつこじ開けていきます。
糊で固定されていますが剥がれます。
本体からプラスチックのカバーが外れた状態。
この状態でもSDカードのスロット部(写真右側)が液晶パネルの液漏れか糊が溶け出したのか不明ですがかなり酷い状態です。
側部の電源、プリューム部のカバーを外します。これもヘラで外れます。
SDカード側も同様。イヤホンジャック部も別に外します。
液晶部と本体の間をヘラで外します。
液晶なネル部が本体から外れた状態。
元々のデバイスは液晶とバッテリーも不良の為、両方を交換しました。
コネクター2本と液晶、マザーボードを外して入れ替えました。
マザーボード部
予備機の液晶は漏れはありませんが若干ムラがある状態ですが完成。
液晶交換した状態です。
改めて見てみましたが先代のsonytabletよりスリム化され洗練された薄型に進化しています。
特にボリュームがあったフレーム部は質感もかなり上がっています。
電源を入れて見ます。視野角のIPSパネルで、サイズは9.4型ワイド、画面解像度は1280×800Pixel(アスペクト比16:10)です。
AndroidOSは3.0からAndroid 4.0に進化。CPUにはクアッドコアのNVIDIA Tegra 3を採用し、メモリは1Gバイトを内蔵。ストレージはeMMC準拠のNANDフラッシュメモリを搭載し、容量は16Gバイトです。
状態の悪かった左側面のSDメモリーカードスロット(SDHC UHS-I対応)と、ヘッドフォン/マイク共用端子は良い状態に戻っています。
sonytablet同様、専用アプリがインストールされています。
ネットワーク環境はIEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 3.0。5GHz帯をサポートしているのでNASから音楽ソースの再生も可能でした。このタブレットはサウンド面がかなり強化されていました。 薄型ボディながら、ステレオスピーカーの出力は約1W+約1Wあり、再生周波数帯域もワイド(従来の1000~1万Hzに対し、750~1万6000Hzに拡張)になっている。
劣化を抑えて原音を忠実に再現する高音質デジタルアンプ技術「S-MASTER」、ノイズを補正してワイドレンジでフラットな音を再現する「CLEAR PHASE」、ゆがみなく内蔵スピーカーの音圧を高める「xLOUD」、映画などの臨場感を高める仮想5.1chサラウンド技術「S-FORCE FRONT SURROUND」、低音域のゆがみを抑えてクリアで力強い低音を再生行えます。
このタブレット用としてオプションのドッグスピーカー(SGPSPK1)というものが発売されていました。
円柱形の独特なデザインのスピーカーユニットで購入後一度も使うことなく置いてありましたが今回修理も行えたので開封してみました。
そもそも当時のタブレットは音楽再生能は本体のスピーカーが中心で本機のような独立型は珍しかった。
アンプ部はESシリーズなどにも使われていたS-MASTERデジタルアンプを搭載していました。
接続は下部コネクタと接続しますが接続部のデザインはソニーらしいデザイン。
出力も10ワット+10ワットとなかりのハイパワーで特に低音域は内蔵スピーカーでは再現できない迫力のある音が出力され音楽プレーヤーとしては十分なスペックです。いい音出していました。
カードタイプのリモコンも付いています。再生はSONYオリジナルの「WALKMAN」アプリ。
ソニーの携帯音楽プレーヤーであるWALKMANと見た目や操作性が同じです。プレイリスト再生のほか、音楽コンテンツを解析してシーンに適した音楽を選んで再生してくれる「おまかせチャンネル」は便利。
DLNA機能もありネットワーク内になる音楽ファイルも再生ができる。
タブレットの音楽再生機能は内蔵スピーカーかイヤホンが普通ですがSONYの音楽再生へのアプローチは音楽再生の音質を向上させるという新たな試みでした。
普段スマートデバイスからの音楽再生はAirPlay対応するBeoPlay A8を使用していましたがNASからの音楽再生、またnasneから動画再生もできるため録画した映像を迫力のある音で再現できるのも大きなメリットです。
本機は当時のハードウェアスペックでは標準的なものでしたが、ハードウェア、アプリケーション、各種アクセサリーなどなかりこだわりを持ち細部まで作り込まれているコストのかかったタブレットデバイスでした。ただ残念なのが初代のSONY Tabletも本機もそうですが液晶周りの経年劣化により接着部の液漏れが多く発生し、本機も部品取り用として2台購入してやっと完成した1台でした。
単なる閲覧用タブレットではなく映像、音楽とソニーの得意領域は他のタブレットには真似ができないアドバンテージがあり、スマートホンやnasneとの連携など高い完成度をもつタブレットでした。
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