VAIOジャンク VAIO VJS111D12N PCG-C1XE PCG-U3 Part2

vaio

メルカリで見つけたPCG-U3のジャンク品。

説明には30GBのSSDに換装してあります。金属面の塗装とゴムはボロボロですがキーボード面の状態はわるくないように見えます。バッテリーは20分ほど持ちました。との内容だったのでポチッと2800円と格安?でした。


送られてきましたが確かに外装がボロボロ状態。少し擦ると剥がれていきます。スチールフレームは経年劣化すると塗装がこのようになるようです。

パネルを開いてみました。キーボードの状態は問題無さそうです。ネジ隠しのゴムは加水分解されドロドロ状態。ポインターのゴムもかなり劣化して変色しています。
底部の塗装もボロボロ。
プラスチックのヘラで削ってみましたがなかなか塗装が剥がれません。
幸いにHDDはSSDに交換されていたのでリカバリーを試みましたがCPUFanエラーが発生。
このVAIO U3はCPUFan交換、天板の塗装を中心に復元を行うことしました。  4818まずは底部のネジ6本を外します。
次に中央のパネルを外すために背部のネジ2本を外します。 4817
中央のパネルが外れます。
キーボードは両脇からドライバーでずらすと外れるのでフィルムコネクターも外します。
中央パネルとキーボードが外れました。 上部のフレームを外すために3カ所のネジを外します。1カ所はソニーシールが貼られています。
フィルムコネクター2本を外します。大きい方は右にスライドさせるとはずれ、小さき方は手前に持ち上げます。
ゆっくりとフレーム中央からドライバーでこじ開けていきます。 パネルと上部フレームが外れた状態。パネルのコネクターも外します。
マザーボード。右上のFanを交換します。
壊れたU1から外したCPUFanと交換します。
シートシンクを外しTransmetaCrusoe(TM5800) 933MHzが見えます。
次にパネルを本体から外すためにヒンジ部のネジ3本を外します。
パネルが外れた状態。
加水分解されたゴム部を取り除き4カ所のネジを外します。
プラスチックのヘラはなかなか塗装が剥がれませんでしたがガムテープを使うとかなりきれいに剥がれることがわかりました。
若干残っていますが塗装を剥がした状態。このあと自動車用のつや消しブラックで塗装します。(SONYマークはマスキング)
液晶パネル、コネクター類やフレーム部はマスキングテープで固定します。
3回ほど吹き直して完成。
若干ムラがありますがいい感じです。
マスキングテープを剥がして外したフレームを取り付けます。 4850
ヒンジ部を固定して本体に接続します。
なんとか組み直しました。
リカバリーして起動させてみました。
天板もそれなりです。
劣化したポインターゴムは交換します。
パネル部の加水分化したゴムは交換します。 4860 4862
起動確認でき完成です。
オリジナルのU3(2台)並べてみました。天板色はつや消し黒で拭きましたが若干色合いが違います。
VAIO U3は2002年に発売された超小型のサブノートPCでした。初代は薄紫色のVAIOカラーでしたが2台目はブラックに変更されています。ハード的には初代とほぼ変更がなくCPUがTransmeta Crusoe プロセッサー TM5800 867MHzが、933MHzになった程度でした。
このUシリーズはコンパクトなボディを活かして「モバイルグリップスタイル」という両手で操作が行えるレイアウトが特徴でした。
そのためポインティングデバイスがキーボード上部の両脇に配置されています。
キーボードはキーピッチが14mm、ストロークが1.5mmとタイピングには向いていませんがクリック感もありフルタッチは厳しいが打感はあります。
本体左側には左側面にマイク、ヘッドフォン、PCカードスロット(TypeII×1)が装備されています。
両手で左右で操作する際、右手でポインタ移動、左手でクリック操作となります。ボタンも大きめに配置されていてその隣には、ThumbPhrase起動ボタンを備えている。ボタンを押すと、ThumbPhraseが起動し1/2/3/Q/W/E/A/S/D/Z/X/Cという12個のキーを、テンキー付き携帯電話のボタンに見立てて言葉を入力できました。
背部です。Ethernet、i.LINKドライブ専用コネクタ、USB×2、ディスプレイアダプタ用コネクタが装備されています。
このU3は従来のサブノートというカテゴリーから更に進化し更に小型化した携帯ができるデバイスがコンセプトでした。犠牲にしているも部分も多いのも事実でしたがSONYだけらこそできた試みだったと思います。
当時の技術を凝縮したものでしたがバッテリーを筐体外になってしまったのがデザイン性と携帯性に影響を与えてしまっています。現在の技術なら内蔵できスリムな携帯PCとなったことでしょう。
この固体はディスクアクセスが課題の1.8インチHDDをSSDに変更し、メモリもMAXの512MBと可能な限り拡張してあります。そのためCrusoeではもたつくようなアプリケーションもそれなり動いてくれます。
今回紹介紹介したUシリーズやCシリーズなどの個性的なPCを現在のVAIOからも登場してほしいものです。

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