PowerBook 3400 (Apple) 1997年

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デスクトップPC並みのスペックを持った4スピーカーによる音楽再生にもこだわったPowerBook3400 以前ヤフオクで起動不可、電源無しのモデルを5,510円で購入し放置状態でした。 他のPowerBookの電圧の合う電源を探して接続し電源入れてみましたが起動音もならない状況でした。

とりあえず内部を開けてみます。底部のネジ3本から外していきます。キーボードが外れます。 起動しない場合に一番先に行うのが内臓バッテリーの遮断。写真では少し判りにくいですがコネクター外し、数分おいて電源入れてみましたが起動せず。 次にバッテリー、メモリを全て外し、数分おいて再度装着して電源入れましたがやはり起動です。写真はメモリ 次に起動しないハードディスクを入れ替えてみました。ハードディスクは手前の左パット部分のようなのでカバーを慎重に外していきます。 

ハードディスクが見えてきました。ディスクのカバー部分を外していきます。この時期は幸いにしてIDE2.5インチのディスクでした。これなら代替があります。搭載されていたのは東芝製のディスク814MB。

予備機の日立製2.1GB と入替変えてみました。メモリボードを取付、電源入れるとなつかしい?マークが。起動が確認できました。こんな状態でとりあえずMacOSを入れて見ます。 スペック的にはMacOS8.0か8.6あたりが妥当。インストール完了。MacOS8.5までUPDATEしてキーボードとパットカバーを装着して終了。 


このPowerBook3400は90年代後半はPowerPCが601〜603,604への移行時期でありミッドレンジは603が使われており、同等のスペックをPowerPCに持ってきたのが本機でした。この彫刻的なディテールも特徴。
搭載されてるPowePC603eは高性能ながら消費電力と低発熱性に優れバッテリーの駆動時間にも大きく影響していました。デザイン的には前モデルのPowerPC5300の進化形であり直線的な工業デザインは優れいていました。キーボードとパット部。このあたりは5300シリーズと違いはありません。 キースロークは深く、この頃のキーボードはタイピングしやすい。 正面左側。デバイス的にもPCカードが32bit化されていた。16bitサウンド入出力×各1基 また左右LCDカバー部中心にスピーカーを内蔵していた。 LCD内のスピーカーはサブウーファーです。ヒンジ部にも左右スピーカーを内蔵した4スピーカー構成。 

背部です。赤外線モジュールと外部SCSI-1(HDI-30)×1基、シリアルポート(RS424)×1基、ADBポート×1基 右側ドライブ部はホットスワップによりCD-ROMとフロッピーディスクが切替が容易でした。 

本体スペックは
OS:MacOS7.6
CPU:PowerPC603ev 240 MHz
RAM:16 MB標準、144MBに拡張可能
2次キャッシュ:256kb
システムバスクロック周波数:40MHz
LCD:640 x 48012インチTFT
GPU:CT65550 1MB 800×600 (3万2千色)/ 外部 1024×768(256万色)
HDD:2GB EIDE
メディアベイ:12×CD-ROMまたはFD
PCカードスロット:TYPE I/II 2基 または TYPE III 1基(Zoomed Video対応)
LAN:10Base-T Ethernet×1基
モデム:33.6kbpsモデム
赤外線:AppleのIRtalkのみをサポート
その他:外部SCSI-1(HDI-30)×1基、シリアルポート(RS424)×1基、ADBポート×1基、16bitサウンド入出力×各1基
サイズ:幅:293 奥行き:239.5 高さ:65.6mm 重さ:約3.3kg 

当時アップルのコンセプトはグラフィックやパブリッシング、ビジネスなど様々なプロフェッショナルの求める性能を妥協をせず持ち出せるサイズのPCでした。デザイン的には液晶部のサブウーファーのダクト構造が特徴で機能性とデザイン性を上手く調和していました。  

4スピーカー構成なので子供部屋跡地(12畳)の広い空間で音楽再生してみました。  

通常のノートPCと比べるとサブウーファーで広がりのある低音が再生されます。 ただ、Twentieth Anniversary Macintosh(スパルタカス)やCubeのような音楽の再現性には及びません。ちなみに同年に発売されたTwentieth Anniversary Macintosh(スパルタカス)にも低発熱性に優れたPowerPC603e 250MHzを搭載していました。この時期は同様の音楽再生能は同じコンセプト下だったかもしれません。 

本機はスペック的にはデスクトップPCを凌駕していましたが時代の流れは速く、また復帰したスティーブ・ジョブスの考えもありPowerPC G3への移行が急速に進み短命な高価なデバイスとなってしまいました。

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