1985年1月に発売された、PC-8001mkIIの後継機で最後のPC-8001。
初代PC-8001が発売されてから6年が経ち、その間にPC-8801、PC-9801、PC-6001と様々なプラットフォームが混在し、PC-8001としてのデバイス性能では上限に達した時期に発売された最後のPC-8001。
グラフィック機能はさらに強化され、PC-8801mkII同様の640×200 8色に加えて320×200 8色を2画面重ね合わせ出来るモードを持ち、PC-8801mkIISRよりゲームが作りやすい面もあった。 また、他のSRシリーズ同様、高速VRAM書き込み(のちにALUと呼ばれる)、FM音源を搭載し、サウンド機能も飛躍的に向上しました。
キーボードも改善され、以前より十分ななストロークがあり、キータッチも多少重くなっています。このため、長時間のタイピングでも疲れなくなりました。
サウンド機能も改善され当時の主流だった?FM音源オペレーター・ヤマハYM-2203(OPN)を搭載しています。特にゲームのサウンドは飛躍的に向上しSR専用とあるのは主にサウンドがよかった。
本体背面に音量調節用のボリュームと外部出力用端子(LINE OUT端子)がつきました。MKIIのビープ音のみとは比較にならないほどの充実ぶりです。 そのほか、ミュージックインターフェイスボード(PC-8801-10)が接続可能です
拡張スロット数は1つ減少しディップスイッチの設定より挿入ボード用の信号の切り替えに変更。漢字ROM専用スロットは、電源下からキーボード下へ移動した。これにより、非公認だがPC-8001mkII用だけでなく初代PC-8801用漢字ROMが使用可能となった。PC-8801mkIISR用キーボードも接続可能な端子が追加されている。なお、PC-8801mkII用のキーボードも接続可能だが、タイミング的な不具合が出る。
本体スペックは
CPU μPD780C-1 4MHz
RAM 64KB + 48KB(グラフィックVRAM)
内部ROMソケットにより機能拡張可能(NEC以外のメーカから供給、COMPACブランド等)
テキスト表示 40桁 × 20行 – 80桁 × 25行、ひらがな表示(カナと排他使用)
グラフィック表示(N80SRモード) 640 × 200ドット 8色1面または2色3面、320×200ドット 8色2面または2色6面
サウンド機能 FM3重和音+PSG3重和音+1ノイズ
BASIC N80SR-BASIC[6]、N80-BASIC、N-BASIC
OS N80SR-DISK-BASIC、N80-DISK-BASIC、N80漢字BASIC、DISK-BASIC、CP/M
インタフェース モニタ(モノクロ、カラー)
CMT (600bps)
セントロニクス
RS-232C
5インチ2D FDD
オーディオ出力(モノラル、ボリューム調整あり)
本機はすでにPC-8001としてのデバイス性能は上限に達し、PC-8801、PC-9801シリーズの台頭でその存在意義が薄れてしまいそれほど市場には受け入れられなかった悲劇のPCでしたが低解像度モード(320×200)のスピードはPC-8801シリーズより快適で、SR専用ゼビウス、パックランド、などのアクション系ゲームには適していたデバイスでした。
同じCPU(Z80系)はシャープX1、MZ-2500、MSXなど様々な機種が乱立していた時期で時代は高速なグラフィックとCPUを要求していたため本機でPC-8001シリーズが終焉となってしまいました。
SRのアプリケーション(ゲームですが)はそれほど多くなく何点か所有していますので紹介しようと思います。
しかしモニターを接続しBASICを起動させたところ、入力が出来ないキーがあったので本体を分解してみました。
開けてビックリですが埃だらけ。
キーボード周りも酷いものです。
スイッチ洗浄の為に全て外していきます。
基板は無水エタノールで洗浄し、スイッチ部は接点賦活剤をスプレーします。
キー入力はある程度改善されました。せっかくボタンを外したのでついでにホワイトニングをしようと思います。実は現在MZ-80B2を修理(かなり苦戦中)していてB2のキーボードをホワイトニングを始めてしまい、2~3日掛かるのでそれからスタートします。
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