VAIO NOTE PCG-719 (Sony) 1997年
VAIOノートの1世代目。
本機は初代PCG-707から半年後に発売されたA4サイズのハイスペックNOTE。
同時期に大ヒットしたPCG-505(初代)も発売されたため、505の影に隠れて目立たなかったですがスペック的には505NOTEを遙かに凌ぐものを持っていました。
本機のスタイルがこれ以降VAIOの基本的なデザインになっていったためVAIOデザインの元祖ともいえるのがこの7xxシリーズ。パネル部分のVAIOロゴの彫り物も特徴。
キーボードはスタンダードな配列でタイピングし易い。
スライドパットも感度もよく面積も広いため実用的な仕上がり。
正面左側はバッテリー(メイン)とハードディスク(2.1G)。今回この2.1Gを取り外し、6.4Gに入れ替えました。
電源スイッチとイヤホン、マイクなど。
キーボードと本体がフラットでヒンジ部分にスタンドがあります。
背部は各種端子が豊富。これにドッキングステーションを付けるとディスクトップ並。
右側はPCカード(2個)とフロッピまたはCD-ROMドライブを付け替えが可能。
この時期のバイオは液晶下にステレオタイプのスピーカーが特徴。
タイピングするには両脇のスタンドを立てることもでき打ちやすい。
現行はWindows98SEがインストールされていましたがオリジナルに戻そうと思い、リカバリーディスクを探すが見当たらないため、オリジナルからインストールを試みました。
これが結構大変で、Windows95はCDbootしないためboot用のディスク(FDかCD)を作る必要があり、BootCDの作り方をネット調べて作成するのに1時間程度かかってしまいました。
ドライバーはPCG-505や808のドライバーが使えるのでなんとかインストール。
余っているPC100のSDRAMを差してMAXの128MBにして、HDDも6.4Gに入れ替えてると結構レスポンスが良くてビックリしました。
ついでに当時の環境を再現するためにソフト(Office95,Photoshop4.0やPremiere4.2)をインストール。
Photoshopはフィルターかけると若干時間がかかりますが今でも十分実用的。
Premiereは扱える映像サイズが320×240なので現在のフォーマットは無理。
当時はQVGAで映像編集していました。(懐かしい)
ドッキングステーション。
接続することによりCD-ROMとFDを両方使え、さらにセカンドバッテリーも装備。
背部は端子類が豊富。DV端子、ビデオ出力端子、オーディオラインIN/OUT、それからシリアルパラレルマウスモデムゲームUSBディスプレイなどの各種端子がある。
こちらにはさらにLAN(10BASE-T)とSCSIインターフェイスが内蔵されているためMOドライブや外付けHDD(SCSI)が接続できた。当時はまたUSB-HDDがまた普及していないためHDDはSCSI接続でした。
接続してみます。なかりおおきな筐体です。
こうなるとディスクトップ並。
本体スペックは
CPU:MMXテクノロジーPentium プロセッサー(233MHz、内蔵キャッシュ32KB)
チップセット:430TX PCIチップセット
2次キャッシュ: 512KB(パイプラインバーストSRAM)
メインメモリー:標準/最大 32MB/128MB(SDRAM)*1 32MB(16MB×2枚)/128MB(SDRAM)
拡張メモリースロット:(空きスロット数) SODIMMスロット×2(1) SODIMMスロット×2(0)
グラフィックアクセラレーター 128bit 高速グラフィックアクセラレーター NeoMagic MagicGraph128XD(NM2160)
ビデオメモリー: 2MB (ビデオチップに内蔵)
液晶表示装置: 12.1型、XGA対応、TFTカラー液晶 12.1型、SVGA対応、TFTカラー液晶
表示モード: 1,024×768(65,536色)、800×600(約26万色)、640×480(約26万色) 800×600(約26万色)、640×480(約26万色)
FD: 3.5型(1.44MB/1.2MB/720KB) FDD×1、リムーバブル
HDD: 2.1GB
CD-ROM: 最大14.5倍速(平均12倍速)、マルチセッション対応、 12/8cm対応トレイタイプ、リムーバブル
外部接続端子
●キーボード/マウス(PS/2)×1
●シリアルポート(RS-232C、 D-sub 9ピン)×1
●プリンター/FDDポート(D-sub 25ピン、 ECP)×1
●赤外線通信ポート( IrDA Ver1.1,最大4.0Mbps)
●USB×1(将来の拡張用)
●オーディオ入力(ステレオミニジャックライン入力×1、モノラルミニジャックマイク入力×1)
●コンポジットビデオ出力(NTSC/PAL対応)×1
●外部ディスプレイ出力[1,024×768(65,536色)、800×600(約1677万色)]×1
●ヘッドホン出力(リモコン機能対応)×1
●ドッキングステーション用コネクター×1
●モデム用モジュラージャック×1
PCカードスロット Type3×1またはType2×2、 ZVポート対応(下段スロットのみ)、CardBus対応
オーディオ機能 Sound Blaster Pro互換(16ビットステレオ)ステレオスピーカー、内蔵マイク
内蔵FAX/モデム 33,600bps(V.34)/14,400bps(FAX時)ボイス機能対応/ハンズフリー電話機能対応
ポインティングデバイス インテリジェントタッチパッド
駆動時間:1個搭載時 約2~4時間 約1.5~4時間 約1.5~4.5時間
バッテリー充電時間 電源ON時:2時間 電源OFF時:1.5時間
温湿度条件 動作時5~35℃(温度勾配10℃/時以下)20%~80% 保存時-20℃~+60℃(温度勾配10℃/時以下)20%~90%
本体外形寸法/質量 幅297mm×高さ37.6mm*5×奥行き236.5mm/約2.4kg(バッテリー1個、ウエイトセーバー搭載時)
メンテ中でVAIONOTEの中でも特に厚いPCG-NVを並べてみました。
どちらの機種もノートPCでいろいろな事をすべて処理してしまおうというコンセプトのオールインワンタイプであります。
本器は単独では当時ハイスペックだったCPU(MMXPentium 233MHz)を搭載してビジネスから画像、映像処理までできるマシンであり、ドッキングステーションを接続することによりディスクトップ並の性能まで拡張できるものでした。当時のVAIOコンセプトは505のようなモバイルスタイルと本機のような映像や画像をストレスなく扱えることで明確に差別化していたことが特徴でした。
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