プリメインアンプ A-980 (PIONEER) 1981年 標準価格89,800円
スーパーリニアサーキットと搭載したセパレートアンプ。
当時のPIONEERプリメインアンプ中の最上機種でした。
本機の特徴は「スーパーリニアサーキット」というトランジスターなどの半導体固有 の非直線性に起因する歪みを,逆モードの非直線性を持つ半導体によって打ち消すというもので,アンプ自体の裸特 性が大幅に向上するということでした。
またトランジスターのスイッチングによる歪みを追放する「ノンスイッチング回路」を搭載することにより入力時の変動を常時監視し,トランジスターに常時一定の小電流を流して常に動作 状態に保つことで,原理的にスイッチングをなくすというものでした。
現状では問題なく音は出ていますが、久しぶりに中を除いてみました。ボンネットを外し、各ボリュームを外した後、フロントパネルを外していきます。
手前の正面パネルを外した状態です。
とりあえず、リレーの分解掃除と基板の洗浄だけ行いました。
ボリューム関係はガリはないですが接点賦活剤でグリグリと洗浄
LED切れはなく、スイッチ類は良好。
これだけで3時間程かかって終了。
電源入れて、再度音出ししてみました。
本体スペックは
実効出力 :90w+90w(20Hz~20kHz,両ch駆動,8Ω)
高調波歪率 :0.008%(実効出力時)
混変調歪率 :0.008%(実効出力時)
出力帯域幅 :5Hz~40kHz(IHF,両ch駆動,THD0.008%)
出力端子 :SPEAKER:A,B
:TAPE REC 15mV
ダンピングファクター:60(20Hz~20kHz,8Ω)
入力端子 :PHONO(MM)2.5mV/50kΩ,負荷容量200pF,400pF
PHONO(MC)0.25mV/0.1kkΩ,負荷抵抗0.1kΩ,0.033kΩ
TUNER/AUX/TAPE PLAY 150mV/50kkΩ
PHONO最大許容入力 :MM 600mV MC30mV
周波数特性 :PHONO(MM)20HZ~20kHz±0.2dB
TUNER/AUX/TAPE PLAY 5Hz~40kHz +0,-3dB
SN比 :PHONO(MM):89dB
PHONO(MC):72dB
TUNER/AUX/TAPE PLAY 105dB
トーンコントロール:BASS:±10dB(100Hz)
TREBLE:±10dB(10kHz)
フィルター :LOW20Hz(6dB/oct)
ミューティング: -20dB
電源電圧 :AC100V,50/60Hz
消費電力 :185W(電気用品取締法)
外形寸法・重量: 420W×132H×423Dmm 13.3kg
センターパネルに表示系を集中させるデザインは意外と情報が分かりやすくデザイン的にもすっきりとしています。
また、各スイッチ、ボリュームはその両脇に機能的に配置されています。
現在のデジタルアンプと比較するのは厳しいですが同じデザインのカセットデッキ(A-980,970)を接続して音楽を流すとテンポのよい明るい音質が特徴です。
本機はデザインも個性的でシルバー中心のアンプが多い中ベージュと黒を基調とした分離型デザインは斬新的で当時のPIONEERらしいプリメインアンプだったと思います。
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