SoftBank X01T

携帯電話(スマートフォン)

X01T (TOSHIBA) 2007年

東芝のプライドが凝縮されたX01T

フルキーボード搭載の国産初のWindowsスマホは、あまりに早すぎた野心作だった
発売日: 2007年12月8日 / 発表日: 2007年5月(SoftBank 2007年夏モデル発表会) / 正式名称: SoftBank X01T / ボディカラー: ホワイト・ブラック / コードネーム:非公表(海外同型機:G900)

かって東芝が作っていた国産初のWindows Mobile 6.0 Professioal Editionを搭載したスマートフォン。
当時の日本はガラケー全盛期。iPhoneの国内発売はまだ2008年のことであり、一般ユーザーにとってスマートフォンは遠い存在だった。
そんな時代に、東芝はSoftBankと組み、法人・ビジネスユーザー向けの本格モバイルPC的端末として本機を投入しました。
2007年当時はまだAndroid端末は存在しなく、WindowsMobileが主流で同じ年にiOS(iphone3G)が発売された時期でした。 

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外観

本体を手に持って驚くのは、そのずっしりとした道具としての重量感です。プラスチックとは思えない剛性感があり、安っぽさが一切ない。約198gの筐体には、当時の最先端がこれでもかと詰め込まれています。  
本機は液晶部分が横方向にスライドするスライドボディを採用していました。通常時はコンパクトなスマートフォンとして使用できますが、本体をスライドさせると内部に収納された QWERTYキーボード が現れます。 
スライド機構で現れるフルQWERTYキーボードは当時としては非常に贅沢な装備。 
キーのストロークは浅いながらも、親指タイピングに最適化されたレイアウトで、メール打ちの快適さは現代のフリック入力にも引けを取らない部分がありました。ちなみに私の始めてSoftBank製のWindowsMobile端末はHTC製のX01Tでした。 
背部です。大きなレンズが目に止まります。 
メインカメラは197万画素 CMOS。サイズは大きいですが当時の基準でも決して高画質とは言えません。後に紹介するREGZA Phone T-02Dに搭載されるような「Milbeaut」や「Exmor R」といった高度な画像処理エンジンや高感度センサーはなく、生のCMOSデータをそのまま保存するような無骨な画質でした。フロントカメラは30万画素 CMOS。 
スライドさせると現れる指紋認証センサー。 
当時はまだ珍しかったバイオメトリクス認証をこのサイズで実現していた点に、東芝のセキュリティへの強いこだわりが垣間見えます。 
3.0インチのワイドVGA(800×480)液晶です。当時の主流はQVGA(320×240)が主流でしたので解像度は実に5倍。これにより、PC向けサイトがスクロールなしで閲覧でき、Excelの表計算も実用レベルで表示可能でした。 
正面左側。平型イヤホン端子とminiSDカードスロット。しかもmicroSDではなく、一回り大きい「miniSD」を採用していました。プラスチックのカバーを開けてアクセスします。 
右側。ハードウェアを直接操作するための物理キー(音量ボタン、カメラキー)や赤外線ポートが並んでいます。 
底面はデータ通信・充電用のminiUSB端子(カバー付き)、マイク、ストラップホール、そして本体に収納するスタイラスペンのホルダーが配置されていました 
上部。誤作動を防ぐために少し奥まった構造になっている電源ボタンと、背面パネルを外すための「バッテリーカバーリリースボタン」が配置されています。 
国内市場ではシャープのW-ZERO3シリーズが独占していました。そこに真っ向から勝負を挑んだのが、東芝のX01Tでした。
docomoやSoftBankからはHTC製のスマートフォンは存在しましたが本機は設計・製造ともに東芝が手がけた純国産品でした。 
このW-ZERO3シリーズも同様な仕様でしたがそれよりはずっとコンパクトで手のひらにすぽっりと収まるものでした。
閉じた状態ならそのまま電話として使っても違和感が少ない点も魅力の1つでした。

本体スペック

OS: Windows Mobile 6 Professional Edition 日本語版
CPU: Intel XScale PXA270(Bulverde)
RAM: 128MB
内蔵メモリ: 128MB ROM(データフォルダ約32MB)
外部メモリ: miniSDカードスロット(SDHC対応は別途ドライバ要)
ディスプレイ: 3インチ ワイドVGA(480×800ドット)TFT液晶
メインカメラ: 197万画素
サブカメラ: 30万画素(前面)
キーボード: スライド式QWERTY物理キーボード
通信: W-CDMA(2100MHz)/ GSM(900/1800/1900MHz)/ HSDPA(下り最大3.6Mbps)
無線LAN: IEEE 802.11b/g
Bluetooth: 搭載
赤外線: 搭載
USB: miniUSB
生体認証: 指紋認証センサー
バッテリー: 1320mAh(W-CDMA連続通話約170分・連続待受約300時間)
バンドルアプリ: Windows Live for Windows Mobile、Opera Mobile、Internet Explorer Mobile
ボディカラー: ホワイト・ブラック 

搭載されていたOSはWindows Mobile 6 Pro 日本語版

このWindows Mobile 6のUIは、パソコンのWindowsの概念をそのまま小さな画面に持ち込むことをコンセプトとしていました。
起動すると画面左上のWindowsロゴをスタイラスでタップすると、PCと同じようにドロップダウン式のスタートメニューが展開します。
PC版Windowsをそのまま極小のUIパーツとして搭載。スクロールバー、ラジオボタン、チェックボックス、そしてファイルエクスプローラー。 
これらはすべてPC向けのデザインをそのまま縮小したようなサイズ感であり、指の腹で押すことはほぼ不可能でした。だからこそ、X01Tの底面に格納されたスタイラスペンを引き抜いて、小さなUIを的確に突く操作が必須でした。 

 

 

まとめ

X01Tを同時期の他機種と比べてみると、その立ち位置がより鮮明になります。 
ソフトバンク同じXシリーズとして並んで比較されたX01HT(私が購入した初のWindowsMoblieスマートフォン)はHTCのWindows Mobile機で、操作性の安定感では概ねX01HTに軍配が上がるという評が多かった。一方でX01TはワイドVGA液晶の精細さと物理QWERTYキーボードの入力体験において明確な優位性を持っていました。 
また、SONYからも初代XPERIA X1(但しHTC製)も登場し、WindowsMobileの全盛期だった時期です。
東芝 X01T は、スマートフォン黎明期を象徴する一台でした。現在のスマートフォンはタッチ操作が主流ですが当時のスマートフォン(WindowsMobile)の半分以上はキーボードを装着していました。本機のスライドキーボードの打鍵感は今でも秀逸で、短文のメモなら現役でいける感じで改めて東芝の設計の堅牢さに敬意を表したい。

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