ラジカセが「オーディオ」へと進化した大人の音楽体験 CDラジカセ ZS-D1 1996年
90年代後半は家庭用オーディオは大きな変革期にありました。安価なミニコンポが普及し、ラジカセは「手軽だが音はそこそこ」という立ち位置になりつつありました。そんな中、ソニーが投入したのが「ZS-D」シリーズでした。
前回 VAIO TypeMを紹介し、久しぶりにラジカセを動かしたくなりました。
自宅にある唯一のラジカセです。
デザイン的には丸みを帯びた有機的な曲線で構成されており、机の上に置いても威圧感がなく、インテリアに自然に溶け込むフォルムを持っています。筐体には高剛性のプラスチックが使われ、手に持った瞬間に「中身が詰まっている」と感じさせるズッシリとした重量感とグレー調の色調は80年代のラジカセとは異なり落ち着いています。

本機は結婚後に購入したので1996年か97頃。なぜこの頃あえてCDラジカセを購入したか覚えていませんが20年ぶりに動かしてみました。ケーブルをコンセントに入れ電源を入れて見ました。

スイッチの効きがイマイチでしたが起動しました。特にPowerボタンとボリュームボタンはタクトスイッチの交換が必要でした。

カセットデッキのイジェクトは手動式。カセット部を検証してみました。こちらは巻戻し/早送りと再生はA,Bデッキとも動きました。

FMラジオも検証。こちらもノイズは拾いますが大丈夫でした。


CDトレイのオープンボタンを押しましたがモーター音は鳴りますがトレイは出てきませんでした。とりあえず分解することに。手前のカバーを外すには背部8カ所のネジを外します。2つはバッテリーボックス内。

プロントパネルが外れました。本体とのコネクター2本を外します。

手前のOptical、35㎜オーディオ入力パネルを外します。


次にCDドライブを外していきます。底部4カ所と手前の1カ所のネジで外れます。

ドライブ部です。

手動でトレイを引き出してみるとゴムベルトが見えます。 とりあえず交換します。

ドライブ上部のカバーを外し2枚のギアを外すと交換できます。

新しいゴムベルトに入替元に戻していきます。

ドライブを仮止めしてCDを入れるとピックアップが動き始め無事再生されました。結構低音が効いている感じです。


カセット部も分解してみました。本体上部のカバーを外して行きます。

本体基板と一体の構造。ゴムベルトの劣化は少ないようなのでこのままに。 6910 6913



再度組み直してCDからカセットにダビングしてみました。録音出来るデッキはBデッキでした。

このデッキにはノイズリダクション(DolbyB or C)が無いタイプでした。録音がノーマルポジションテープなので若干音がこもり気味

CD→カセットなので等倍速ダビングで結構時間がかかりました。昔はこれが普通でしたが。リバース録音も機能しています。

SOUNDキーで4パターンのイコライジングができ、MEGA BASSキーで低音が引き立ちます。


ライン入力も行えました。


背部です。本機を駆動するには単一電池が8本必要です。


中央のパネルにはソニーらしいジョグダイアルが配置されていて曲のトレースやPCGプログラム、時計設定などが行えます。


本体スペックは
スピーカー: 8cmフルレンジ、コーン型3.2Ω×21
テープ部: 4トラック2チャンネル、ダブルオートリバース1
入力端子: ライン入力(ステレオミニジャック)1
出力端子: ヘッドホン、ライン出力(ステレオミニジャック)、光デジタル出力1
実用最大出力: 4.5+4.5w(EIAJ/3.2Ω)
スピーカー: 8cmフルレンジ、コーン型3.2Ω×21
テープ部: 4トラック2チャンネル、ダブルオートリバース1
入力端子: ライン入力(ステレオミニジャック)1
出力端子: ヘッドホン、ライン出力(ステレオミニジャック)、光デジタル出力1
実用最大出力: 4.5+4.5w(EIAJ/3.2Ω)

当時ZS-D1は、ソニーのラジカセの中では上位機種として位置づけられ、コンパクトながらも高品質な音響性能を提供していました。

少し広い部屋で再生してみました。このスピーカーは向きや配置が、近くで聴いた時に最も解像度が高くなるよう音の出し方を感じます。

ラジカセの特徴の1つにやたらスイッチが多いのですが本機はジョグダイアルも含め、割と整理された配列です。


特にMEGA BASS機能により、8㎝口径スピーカーのサイズもありVAIOやEcho Showや小口径スピーカーと比較しても迫力のある音を提供してくれます。

久しぶりにラジカセの音楽を聴きながら1日が修理も含め終わりました。このサイズで低音の効いた迫力のある音を久しぶりに聴き入っています。
本機は、ソニーが「ラジカセという形を借りて作った、究極のパーソナル・オーディオ」だったと思います。それは、後のデジタルオーディオやワイヤレススピーカーの時代においても、ソニーが「音質とデザインを両立させる」というアイデンティティを失わなかった証でもあります。
本機は、ソニーが「ラジカセという形を借りて作った、究極のパーソナル・オーディオ」だったと思います。それは、後のデジタルオーディオやワイヤレススピーカーの時代においても、ソニーが「音質とデザインを両立させる」というアイデンティティを失わなかった証でもあります。

普段はカジュアルにCDを聴く際には未だにQbric(1995)で聴いています。今回同じCDで聞き比べてみましたが低音域はZS-D1は迫力がありますが中音から高音域は雑味があり音としての質感はQbricでした。

週末久しぶりに実家に行ってきました。保管環境があまり良くない為、昔購入したタワー型VAIOを大量に持ってきました。(7割位がWindows95〜98機)なかなか時間がなく納戸に入れてしまいましたが90年代後半の機器は既に20数年が経過しているので動かない可能性もあり、早めに手を付けたいと思います。持ってきたのはPCV-S600,R60、J15、M390、MX3とVGX-TP1(2台)。



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