SCD-XE800 ジャンク修理

オーディオ機器
SCD-XE800 (Sony) 2010年 37,800円
このところ所有デバイスの紹介するパワーがなく放置状態でした。そんな中、ヤフオクを眺めていて購入したジャンク品を御紹介します。ソニーのSA-CD/CDプレーヤーのCD-XE800。
説明では電源は入りますがDVD Erro23の表示のまま動かない状態のもので1450円で落札。
送料も含めて3,000円以下だったので上位機の部品とりでもよいつもりでした。到着した機体に電源を入れて見ましたが説明通り電源は入りますがエラー表示(DVD Erro23)され、イジェクトも出来ない状態でした。とりあえず内部を見てみました。 
エントリーモデルなので作りはプラスチック素材が多いですがメカは上位のXA5400ESと同じです。エラーの原因が判らないのでドライブを外してみました。 
ドライブユニットは3カ所のネジとコネクタ2本とフィルムケーブルを外します。 
まずはレンズをクリーニングしてみました。再度組み立て直しても同じエラーで見当違い。 
次にピックアップモジュール(KHM-313CAB)のレーザーの出力を上げてて再度組み立ててみてもダメでした。このモジュールはまだAmazon等でも購入可能でした。 
念の為にゴムベルトも交換しました。 
このモデルは比較的新しい為(2010年)、コンデンサ等の劣化は考えにくく諦めモードでピックアップを眺めていました。 
フロントパネルの取り外しはボディ下ネジ3本で取り外せます。2本はプラスチックのインシュレータ内という珍しい構造。ここらへんはかなりコストダウンしているのが見受けられます。 
パネル部や他の基盤部も半田のクラック等も見当たりませんでした。
ドライブの再度組み直して電源を入れた状態です。通常電源を入れるとピックアップがディスクを読みに動き始めますがピックアップが動く気配がありません。  
このピックアップの位置をディスクを読み始める内側に戻してみました。電源を入れるとエラー表示(DVD Erro23)ではなくReadingの表示になりました。 
その後表示がNo Discと表示されイジェクトが可能となりました。 
ディスクを挿入してみました。読んではいますがReadingのままです。 
再度、ドライブを外してレーザーの出力を調整。時計回りに少し回します。
その後ディスクを入れて見るとCD、SACDともディスクを認識しました。 
アンプにつないで音声の出力が確認出来ました。結局のところピックアップ部分の位置がなんらかの理由でズレていたのが原因のようでした。ピックアップ自体は起動時に移動しディスクの認識が行われますが移動レーンの状態なのか起動の位置が悪いのか分かりませんが移動レーンに潤滑スプレーを噴霧した後は特に問題なく動いている状況です。 
修理が完了したSCD-XE800です。2010年に発売された当時のSONYのSA-CDプレーヤーのエントリーモデルでした。上位機種のSCD-XA5400ESのメカブロックやハイプレシジョンサーボなどは同等ですが電源や基板系はコストダウンされています。 
正面パネルはSCD-XA5400ESと似たデザインで洗練されている感じですがパネル部はプラスチックが使用されているなどチープ感は否めません。
背部は出力端子はアナログ音声(2ch)×1のほか、C光デジタル音声出力×1、同軸デジタル音声×1が装備。 
音質的にはそれなりで低音から高音域までしっかりと再生してくれます。ソニーデバイスにありがちな情報量は多いがデジタルらしい冷たい感じは感じられます。反面ボーカルは非常に強調される感じです。SA-CDは視聴した部屋にSA-CDが再生可能なSCD-XA1200ESやDVP-S9000ESがありますが価格以上の再生能力を持っている感じです。 
特徴はSACDとCDの再生が可能なSACD/CDプレーヤーでありソニーVAIOの「Sound Reality」、「SonicStage Mastering Studio」で作成したDSDディスクの再生が行えます。DSDディスク再生を行ってみました。少し前に紹介した。VAIOVAIO type Aで作製してみました。
WAVファイル(44.1kHz,16bit)をDSF(2.822MHz,1bit)に変換しDVD-RにDSDディスクを作成します。エンコードとライティングでかなりの時間を要します。 
DSFディスクを本機再生してみました。PCM規格のCDベースの音源の変換なのでどうかと思いましたが正直微妙です。DSFにエンコードすることにより音の微粒子化され、音の広がりやボーカルがはっきりするような感じはします。但しCDディスクからエンコード、ライティングの過程でディスクを作成するメリットがどの程度あるかは微妙です。 
本機はCD、SA-CD再生できる他にDSD音源を192kHz/24bitなどのPCM信号に変換することなくDSDとして再生できる特徴を持っています。上位機のSCD-XA5400ESがベースとなっているために基本性能は高い。但し本体の剛性が低く、パネル系の質感、プラスチックのインシュレータなどコストダウンも目立ちますが、ドライブメカを中央に配置しするなど音質を追求したコストパフォーマンスの高いデバイスです。 

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