SONY NW-MS7 1999年
初代メモリースティックウォークマン

音楽を持ち出す。これがウォークマン のコンセプトでした。AppleはiPodで音楽を持ち出し、ソニーはメモリースティックというソニー独自規格の記録メディアに保存するスタイルの音楽プレーヤーをiPodより早く登場していました。

当時はMD全盛時代からスラッシュメモリーに保存するシリコンプレヤーが登場した時期でしたがソニーらしい?著作権保護のないMP3ではなく独自の音声圧縮技術「ATRAC3」にファイルを変換し、しかも著作権保護技術「MagicGate」に対応したメモリースティックのみ保存が行え、若干扱いが大変な仕様でした。このMagicGateメモリースティック64MBは定価で2万2000円と非常に高額でした。

デザイン的にはソニーらしくない私的にはイマイチなデザインでした。筐体はブルーとシルバーのツートンカラーが特徴。ガム型のメモリースティックを挿入する為だったと思いますがスタイルは当時言われていた通りの電気シェーバーようなスタイル。但しそれほど大きいものではなく、片手に収まるサイズでした。

本体中心部のブルーの部分にはオーロラフィルムが貼られてお


チューインガムサイズのメモリースティックを収納していたので筐体は長めのデザイン。

本体右側には操作系。ソニー得意のジョグダイヤル仕様とホールドボタン。片手で操作できたのは便利でした。


上部はボリュームとヘッドホン端子。ストラップホール。

メモリースティックは下部から挿入する。

本体の充電には本体に直接ではなく充電アダプターが必要でした。

液晶部。グリーンディスプレイで3術表示が可能でした。

当時のVAIO(PCG-MX)にはOpeinGM Jukeboxがインストールされて、CD等からVAIOのHDDにリッピングし、そこからメモリースティックに持ち出しを行っていました。このJukeboxはiTunesほど使い勝手は良いアプリケーションではありませんでしたが、アルバムごとプレイリストの作成やSonyデバイス(シリコンプレヤーやMDプレヤー)に持ち出しが行えることが最大の特徴でした。

本機がATRACで再生できるサンプリングレートは132kbpsと若干低め。当時MP3は192~320kbpsまで再生できたので音質的には不利でした。

本機で使用するMG仕様のメモリースティックは当時非常に高価でしたが聴きたい曲の用途によって数枚のアルバムが入れられ取り替えができた使い方は便利でした。

本機の登場によりその後、SO502iWMのような携帯電話でも同様にOpenGMに対応し音楽を持ち出すことがでいるスタイルは当時は先進的でした。SO502iWMの場合はVAIOと直節繋ぐのでは無くVAIO側でメモリースティックに音楽を転送し、背面のスロットに挿入するスタイルでした。

初代iPodと並べてみました。ipodの「1000曲をポケットに」にはおよびませんが小型シリコンプレヤーとしては進化していきました。

以前紹介した進化したネットワークウォークマンタイプのNW-MS70D。

メモリースティックも小型のDuoタイプとなりあらかじめ256MBの内蔵メモリも搭載されていました。

コンパクトな筐体とチタン素材は質感が高いデバイスでした。

音楽を持ち運ぶというコンセプトはカセットテープのウォークマンから始まり、DAT、MDウォークマンと時代-時代での役割を果たしてきたウォークマンコンセプト。本機もシリコンオーディオでも同様なコンセプトで開発されましたが、時代は既にiPodのような多くのアルバムを持ち出す流れになり、メモリースティックによるプレーヤーは短命なデバイスでした。その後ソニーは大容量が見込めるハードディスク型やメモリー型のウォークマンに進化していきました。

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