我が家のTEACデッキ。Part 1

オーディオ機器
V-909RXとR999X
初めてのTEACデッキだったV-909RX 1983年
高校生の時に親から買ってもらった初のリーバースデッキでした。多機能で音の途切れが少ないクイックリーバース、フェーダースピード調整可能、オートフェーダー機能搭載。テープ編集機能も優れていました。
初代はシルバータイプで10年ほど前にブラックタイプは運良く購入できた経緯があります。
シルバータイプは購入してからかなり使い込んだこともあり何度か修理しました。特徴のLEDのレベルインジケーターの交換、ベルト交換など行っています。最後に動かした(レビュー)のが2018年なので6年ぶりに動かして(録音/再生)ました。
 
ブラックタイプを持ち込んでみました。外観の状態はそれほど悪くありませんでした。 
発売から40年以上経過していますが塗装の剥がれも少なく、インジケーターのLED欠けもない状態です。リーバース切替時に若干モタついたり、誤動作していましたが基盤部に接点賦活剤を噴霧したところ改善しています。(いずれ再半田が必要) 
外見は大型のLEDインジケーターとメカニカルなデザインが特徴でした。操作系は中央から右側に配置されていて、スイッチ系は多い部類です。多機能で音の途切れが少ないクイックリーバース、フェーダースピード調整可能、オートフェーダー機能搭載。テープ編集機能も優れていました。 
中央に録音用のボリュームとフェード系のスッチがあります。この時期はテープ特性の切替もマニュアルでした。 
このデッキはスイッチ系が用途によってサイズが分類され機能的には分かりやすいレイアウトでした。 

 
デッキ部は左側に配置されいます。シンプルな押し出し式。 
ヘッド部です。それほど劣化していませんが録音時にはクリーニングしないと音がこもりました。 
今回はSony製のMERAL-XRでCD音源を録音してます。
 
CD再生系はパイオニアのPD-3000を使用しました。 
TEACデッキは早くからノイズリダクションとしてdbxを装備していて一般的なドルビーと比べると全領域(周波数帯)でノイズリダクションが効き、高い録音レベルまで耐えられるので録音レベルはかなり高めで設定します。 
dbxはノーマルテープのようなノイズが多いタイプに使用していました。私は嫌いではなかったのですがノイズ制御が全域だったので音質が変わる場合もあったそうです。 
リモコンはワイヤード型でした。基本的な操作が手元で行えました。  
久しぶりに録音再生してみましたが問題なく稼働しました。音質的には初期のリバースデッキであり構造上なのか固有の問題か不明ですが若干高音がこもり気味でした。本機の特徴でもあるクリックリーバース(0.4秒)は健在で音の切れ目も気にならないリバースを今でも再現してくれました。 
デザイン的にはメカニカルで表示系も派手な感じもしますがそれほどゴチャゴチャもなくまとまっていて大型のLEDインジケーターを長めながらアルバム1枚聞き入ってしまいました。 
このV-909RXは80年代前半のTEACの代表的なデッキの1台でした。 
R-999X 1985年
クリックリーバース更に進化し多機能化した当時のトップモデル。
発売は1985年ですが当時は高価で手が出なく90年代に購入したモデルでした。 
外観はブラック貴重でスイッチ類も少なくシンプルなデザインで私は結構気に入っていました。 
デッキ部は左側に配置されています。電源スイッチ、イジェクトスイッチもボディに上手に入り込んでいるデザインですっきりとしていいます。  
イジェクトは押し出し式。
その隣にはヘッドホン端子とタイマースッチが格納式で配置されています。
 
通常はむき出しに配置されていますが本機はカバーでマスキングしていてこだわりを感じます。  
正面右側に操作系が配置されています。スッチ類は多くなくシンプルにまとまっています。再生(リバース)、巻戻し/早送り、ストップボタンは大型の使いやすい配置でその間にリバース状況を示すインジケーターが配置されています。 
本機の特徴1つでもありますが収納型操作方式(ローディング型)を採用していました。 
右端のopen/closeボタンを押すと操作パネルが出てきます。  
録音系のボリュームやノイズリダクション、キャブレーション調整などのパラメーターがここで操作が行えました。 
パネル左側は録音、ミュート、録音ボリューム、ノイズリダクション(dbx、DOLBY B,C) 
右側はキャブレーションの設定系のスイッチが並びます。 
本機も十数年ぶりに録音、再生を試みましたがヘッドが上がりませんでした。
 
内部を開けてみました。80年代のデッキは集積化もそれほど進んでいないのでかなりの基盤です。 
デッキ部は意外とシンプル。外さないとダメかと思いましたがまずは定番のゴム系のベルトを交換してみました。 
外してみましたが大分伸びている感じで交換。 
今回ゴムベルトの交換はこの箇所だけでした。 
無事テープを挿入してみたところ再生、リバースも行えました。 
気を取り直してV-909RXと同じ環境で録音を行いました。 
dbx環境で再生してみました。このデッキは状態がよく元のソース(CD)音源を忠実に再現してくれます。
特に高音も上手く吸収し再現し、レンジも広く感じます。私のような素人耳ではそれほど違いを感じさせない再生能でした。 
表示計(インジケーター、カウンター)も派手さはなく、シンプルにまとまっています。  
リバース表示も操作系の間にあるLED表示で分かりやすいデザインです。   9159
本機は通常の使用時はデッキ自体はシンプルな構造を維持し必要に応じてローディング機構で本格的な操作ができるローディングメカニズは所有感を擽ります。  
カセットデッキは他社も含め80年代が1つピークだったと思います。性能も向上し各メーカーも物量を惜しみなく投入できた良い時代のデッキの1つだと思います。
 
本機には多機能ながらシンプルな構造にこだわったTEACらしい高性能なカセットデッキでした。 

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