iBook SE Graphite G3 (Apple) 2000年
クラムシェル(帆立貝に似た形)の初代iBookの最終バージョン。

今見てもこの帆立貝デザインのクラムシェルのフォルムは斬新です。だいぶ前に中古で購入し起動確認だけして保管してあったもの。

以前紹介したiBook G3は初期型ですが本機は最終型。

CPUもクロックアップされ、メモリでDIMMに変更され、ドライブもCDからDVDーROMへとスペックアップされています。久しぶりに起動させましたが・・・・

残念なのが起動はしますがHDD(10GB)が爆死状態。

お決まりのアイコンが表示されたので入れ替えを試みました。このタイプは初の分解でした。

今更IDEのHDDを入れ替えるよりもIDE-SDカードで構成してみようと思います。

ibookの分解はかなり手順を踏まないといけません。まずは背部のバッテリーを外していきます。

バッテリーカバーを十円玉で回り外すとバッテリーが外れます。



次に4カ所のトルクネジ(T8)を外していきます。

次にはドライブ部にあるネジを外します。トレイはあらかじめイジェクトしておくかイジェクトスイッチ隣の強制スイッチを押してもイジェクトされます。

次にハンドル部の下にあるネジを2つ外します。

正面に戻り。LCDを開いてキーボード部を外していきます。キーボード中央にあるネジを回します。

次に2カ所。「esc」キーと「F1」の間、「F8」と「F9」にキーボードと本体を止めているフックをスライド



これによりキーボードが持ち上がります。


マザーボードに接続されているフィルムコネクターを持ち上げて外すとキーボードが外せます。


キーボードが外れると左側にHDD。中央にAirMacカード。右側にDVD-ROMドライブが見えます。ここでHDD交換がきれば問題ないのですがHDDを覆っているフレームを外さなければいけません。まずはポリカ(白)のボディを外すのでDIMMメモリ下にあるトラックパット用のフィルムコネクターを外します。 

中央のトラックパッドのコネクタを外します。

精密ドライバーで持ち上げます。

次にLCD下部にあるスピーカーコネクターを外します。

本体のスピーカーと電源ボタンの下にあるネジ2カ所を外します。これでボディが外れます。


ポリカ(白)ボディはヘラかマイナスドライバーで差し込んでバキバキと外していきます。スライドパット下あたりからやっていくと上手くいきます。

ボディ部が外れた状態。

次は正面右にあるHDDの取り外しですが、HDDを覆っているスチールフレームを取り外します。

本体上部のアルミホイルで覆われているネジを外します。

モデムが見えるのでアンテナ線を外したあとに本体を外します。

モデムが外れた状態。


本体左上部にあるモデムポートを外します。

ヒートシンクも外します。

次は液晶部を外します。

関係するコネクターを外していきます。右側2本


左ヒンジ下も1本外します。


コネクターが外れたら両ヒンジのネジを外します。


液晶部が外れた状態です。

次はHDDを覆っているスチール製のフレームを外します。

何箇所かあるネジをすべて外します。





フレームが外れるとやっとHDDが確認できます。

HDDは固定金具と3つネジを外します。

2.5インチIDEをIDE型のSSD(SDカード16GB )に入れ替えます。

IDEコネクタに接続したら後は元に戻していきます。

メモリも上限の384MBまで増やしてみました。

OS9.2をインストールして完了です。

この初期のiBookは大ヒットした初代iMacを持ち出せるというコンセプトのようなデザインで登場しました。筐体自体もポリカーボネートとカラフルな色がマッチしていました。
初代iMacと同様に後期にはグラファイトモデルが投入され、初期のカラフル仕様とはまた違った落ち着いたibookとなっています。

キーボード部。初期型と変更がありません。Appleらしい打感です。

パット部。デザイン優先のためかクリック感は乏しい。

正面左側。USB 1.1、IEEE1394(6ピン)×1、外部モニタ出力(D-sub15/S-VIDEO)、オーディオ出力等の各端子が並びます。

個人的にはiBookのヒンジ部は造形的に美しい。

右側。DVD-ROMドライブと電源端子。

本体スペックは
CPU:PowerPC G3-466MHz(PowerPC750cxe)
メモリ:64MB(標準)384MB(現行)
GPU:AGP 2X対応のATI Rage Mobility 128
HDD:10GB IDE-SD(32GB)
光学ドライブ:DVD-ROM
LCD:12.1インチTFT、800×600ドット
通信:10BASE-T/100BASE-TX、モデム
インターフェース:USB 1.1、IEEE1394(6ピン)×1、外部モニタ出力(D-sub15/S-VIDEO)、オーディオ出力
インターフェース:USB 1.1、IEEE1394(6ピン)×1、外部モニタ出力(D-sub15/S-VIDEO)、オーディオ出力
サイズ:4.6×34.3×29.5 cm
重量:3.04kg

以前紹介した初期型ibookと並べてみました。

本機もiMac後期のグラファイトをイメージしたモデルでまさにiMacもどこにでも持ち運んでアクティブに使えるコンセプトマシンでした。このような斬新なデザインは1年弱で終焉も迎え、そのデザインはた直方体へと一変し軽量化と、ポリカーボネートのホワイトボディiBook (Dual USB)にフルモデルチェンジしてしまったのが残念でした。

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