LD-X1(Pioneer) 1989年

映像機器
LD-X1 (PIONNER) 1989年
パイオニア初期のフラッグシップ機。 
ヤフオクで電源入りますがイジェクトしてもローディングしないLD-X1を大分前に購入(当時20,000円前後でした)して放置状態でした。
かなり重く、置く場所もそろそろなくなってきたのでダメ元で分解を開始しました。すでに前回紹介したLD-S1があるので動かないようなら廃棄するつもりでした。
本体の状態はキズも少なく状態はそれほど悪くありません。本体重量は28kgとかなりの重量級です。 
電源は入りましたがトレイはやはり出てこない状態でした。 
まずはサイドウッドを外していきました。
上部の銅製の天板をはずします。 
内部はかなり基板が何層も配置されています。 
トレイは手動では引き出せます。ゴムベルト劣化の可能性もありますが基板が多すぎてゴムベルトの場所が判りませんでした。 
とりあえず手前の基板を外していきます。 
プーリーとベルト、モーターが現れました。 
交換して元に戻します。 
イジェクトボタンを押すとローディンが行えるようになりました。  
次にディスク(レーザー)を読み込めるかの検証です。 
LDディスクはピックアップも移動し読み込みが行えました。   
映像も出力が確認できました。 
この機種はLD-S1にないS端子出力を装備されていました。S端子出力からアナログRGB出力に変換しプロフィールに出力してみました。 
SーRGBコンバーターはSONY YR-421  
レーザーディスクを見る機会は現在ではかなり限られますがコンポジェット出力とはまた違ったシャープで色の表現がはっきりする映像でDVDのMPEGの圧縮された映像とはまた違った味わいのある映像です。 
このLD-X1は前回紹介したLD-S1の後に発売され、当時の最高級機でした。LD-S1のアナログの味わいに対しLD-X1は、デジタル処理が入り映像の深みと発色の良さはDVD映像とは違った印象です。  
外観は漆黒うるし調の光沢と質感の高いパネルです。操作系はシンプルで基本操作のボタンのみ。  
表示体も劣化も進んでいなく情報量もキャプチャーNoと再生時間表示とシンプル。 
フロント下部のカバーも破損もなく良い状態。 
背部。コンポジェット出力、S映像出力、音声のオプティカル出力、アナログ出力。  
本機が発売されていた時期は既にLD/CDV/CDコンパチブルプレーヤーも登場していましたがこのLD-X1は音声信号の干渉を受けることとなって画質が犠牲となり、オートターン機能も画質のバラつきを生むこととなったので、こCD非対応、オートターン無しLDの専用機として画質にこだわった1台でした。 
レーザーディスク自体はアナログ仕様でありLD-S1はリファレンス機として当時の規格ではノイズも少なくアナログ映像としてはかなりクリアな映像を出力できました。 
また音声に関しては驚くほどよい音を出力します。デバイ的な物量で現在のHi-Bitのデジタル音ではありませんが重厚でデスクにもよりますがCDの音質とは明らかに異なります。 
このLD-X1はLD-S1を更に進化させ多くの物量を投入し開発メーカーとしてパイオニアが音の質感とダイナミックな映像にこだわったフラグシップ機でした。当時のパイオニアは手間を惜しまず物量を惜しみもなく投入したデバイスが存在しました。 

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