ソニーが作ったコンパクトなワードプロセッサ。
私が学生の頃(80年代後半)PCで文章を書くには大型のデスクトップに高価なワープロソフト、5〜10万円台の熱転写プリンターなどそれなりに使えるようにするにはかなりのコストが掛かり、ワープロ専用機が主流でありました。
当時はプリンター一体型でサイズも大きいものが主流の中、モバイルを意識したプリンターと切り離しができたセパレート式のワードプロッサ。
プリンターから切り離すとデザインはソニーらしいPCをノートPCを意識し、デザインはパネルライン異なる非対称デザイン。
前回紹介したWordBankNoteの軽量さにはかないませんが液晶部は10行程度まで表示が可能で十分に編集も可能でした。
保存用デバイスはフロッピーディスクですがソニー独自の2インチFD。コンパクトで良かったのですが他社た採用していないため互換性には問題がありました。
この2インチFDはコンパクトで記録メディアとしては魅力でしたが使えるデバイスが当時、本機と初代電子スチルカメラ(マビカ)位しかなかった気がします。
脱着式のプリンターは熱転写で,32×32ドット,30文字/秒の高速印字ができ、倍角以上に拡大した場合もなめらかに自動修正するスムージング機能がありました。
プリンターを接続すると当時の標準的なワープロ専用機と同じサイズです。
本体だけでは当時ではなかりコンパクトでした。
キーボードもワープロ専用機だけあってしっかりとしたものでストロークも深くしっかりとタイピングできます。
操作系のボタンはサイズが小さいですが機能的にまとまって配置されています。
本体正面左側。電源スイッチ、電源、液晶のコントラスト調整などが配置されています。
背部。シリアル端子(プリンター接続用端子)があります。
右側。2インチフロッピードライブが装備。デバイス的にはなかりコンパクト。
今でも文書の保存が可能でした。
電源を入れてみました。ディスプレイはバックライトの無いモノクロタイプ。普通の表示モードでは本文の10行が表示できるだけですがWordBankNoteと比べれば十分でした。
漢字変換は今の精度と比べてはいけません。それでも当時はかなり便利だったと思います。
メニュー画面はシンプル。メニュー画面に進むと住所録、グラフィックエディタ、表計算プログラムなどが内蔵されています。
グラフィックエディタと表計算。
マニュアル1式。
本体スペック
キー:JIS配列,英字標準
入力方式:かな漢字40文字一括変換,ローマ字入力可能
文字種:漢字/JIS第一水準2,965字・JIS第二水準3,388字,和文670字,欧文/179字,記号/474字
辞書数:約15万語(基本57,000語,複合語93,000語)
ディスプレイ:40×10行(うち1行はガイダンス)
表示方式:STN液晶
メモリ:1文書1メモリ/約4,500文字,メモ/約900字,ユーザ辞書・略語200語,外字/8字
ディスク:2インチ ユーザ文書/最大47ファイル
印刷:縦書き/横書き,行間隔,文字間隔(4種,オートピッチ),はがき宛名印刷
印字速度:30字/秒,15字/秒
用紙:40×40mm〜A4サイズまで
1行印字数:和文/50字,欧文/77字
プリント方式:熱転写(32×32ドット)
書体:和文/明朝,行成り,ポエム(ひらがな,カタカナ),欧文/タイプライター,スクリプト,ヨーロピアンレギュラー,ヨーロピアンボールド,明朝
文字装飾:下線,肉太(ボールド),斜体(イタリック),網かけ
行装飾:拡大(1〜16倍,スムージング),反転,白抜き,影付き
文字サイズ:全角,半角,倍角,上付き,下付き
本体だけなら当時としては2.32kgと軽量でしかもフロッピードライブも搭載していた本機はモバイルPCを意識していたかのようなワープロ専用機でした。
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