SONYしか作れなかったPlayStation(スライドキーパッド搭載)スマートフォン。
前回紹介したPSPの後期型PSP-go(PSP-N1000)のスタイルをそのままスマートフォンで作ってしまった異色なデバイス。
本機の特徴はスライド式キーボードの代わりにゲームキー(Triangle, Circle, Cross, Squareキーと十字キーさらにタッチパッド)が搭載されている点。
プレステーションライクな△○×□ボタンと中央がアナログスティックを再現したタッチパット。
左がは方向キー。
また本体上部にはL/Rキーに相当するボタンも用意されておりかなり本格的なギミック。
しかしこのギミックは端末をスライドさせることで可能で格納した状態では一般的なスマートフォンと変わらないのがまた面白い。
デザイン的にも当時のソニー・エリクソンの標準的なデザインで下部に物理的キー(バックキー、ホームキー、メニューキー、検索キー)がデザインされています。
正面右側。なめらかなカーブを描いて左右対称になるようデザインされています。質感は高いです。
左側。イヤホンマイク端子やmicroUSB端子。
電源を入れるとAndorid2.3が起動します。OSの2××系では安定しているバージョン。
ソニー製品らしく本機用にチューニングされたゲームがあらかじめ5本インストールされています。
本機が対応するゲーム自体はPS1が基本となっています。
みんなのゴルフ2を起動。本機用に最適化されているためゲーム機として遊べます。
アスファルト6。レーシング系のゲーム。十字キーと△○×□ボタンでの操作ができるのはいいものです。
ブルースリー。アクション系のゲームもうまく再現出来ています。
有名なクラッシュ・バンディクー。3D系ゲームも動きます。タッチセンサーのアナログ操作はそれほどよくなく使いにくい。
ゲームを動かすためにだけ作られたようなスマートフォンに見えますが、一応基本的なアプリケーションも搭載していました。画面は4インチフルワイドVGA(854×480ピクセル)のディスプレイを搭載しています。
本体スペックは
OS:Google Android 2.3
CPU:MSM8255 1GHz
内蔵メモリ:ROM1GB、RAM512MB
ディスプレイ:フルワイドVGA
サイズ:約4.0インチ
解像度(ピクセル数):854×480
バッテリー容量:1500mAh
連続待受時間(静止時) 3G:約480時間
連続通話時間(音声通話時) 3G:約340分
サイズ:約120mm×約62mm×約16.4mm
本機はアンドロイド端末でエミュレーターをインストールするとそのままハードウェアコントロールが使えることがメリットの1つです。
PS1エミュレーターで有名なePSXeとPSPエミュレーターのPPSSPPをインストールしてみました。
起動してみます。SDカードが16GBあるのでPS1ゲームのイメージを2本入れてみました。
PS1のみんなのゴルフとサンダーフォース。
みんなのゴルフはエミュレーターの性能がいいのか普通にプレイできます。CPUがSnapdragon1GHz(MSM8255 1GH)メモリも512MBなのでここら辺が限界値かもしれません。
シューティングゲームのサンダーフォース。ハードウェアコントロールキーの為に快適にプレイできます。
デバイス的にはPSPなのでPSPゲームが起動するのが理想的です。
かなり無謀でしたがPPSSPPを起動。現行のXZ3やXZ1ではそれなりに動きますがさすがに本機では。
グランツーリスモ5を起動させてみました。
さすがに再現はしてくれますがフレーム落ちも酷くゲームにはなりませんでした。
ここまでやるとスマートフォンというよりもアンドロイドOSを搭載したゲーム機の色合いが強いのも事実でした。
本機が登場したときにはこのコンセプトには驚かされました。デバイススペックが若干貧弱でしたがPSPデバイを持つ当時のソニーだからこそ実現できたものでした。
現在はXPERIAは非採算事業として報道されていますが他社では出来ない発想がまだソニーに残っていればXPERIAは生き残っていけるのですが残念です。
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