品質に磨きをかけ、モノとしての存在感に磨きをかけたSONYDesign。
Qualiaブランドはソニーがモノづくりの復活を揚げたプロジェクトであり、CRT、プロジェクター、カメラなどのデバイスを完全受注生産で極限までに質とデザインにこだわったコンセプトでした。
本機はその中のハイビジョン40型液晶テレビで民間のテレビでは世界初のLEDバックライトを搭載した液晶テレビ。当時の液晶はバックライトは蛍光管でしたので画期的でした。
バックライトは蛍光管が主流の中、液晶のバックライトシステムにRGBのLEDを使用した、「トリルミナス」を採用した液晶テレビ。色域はNTSC比で105%、CCFL(冷陰極管)方式に近いsRGBと比較して150%の広さを実現していた。
本機は「感覚の質感」をテーマにしたというスパルタンデザインでパネル周辺はアルミや透明なパーツで構成されています。
本機の液晶はプログレッシブ表示をサポートする1,366×768ドットのパネルを使用している。今となっては4KでもFullHDでもなく解像度的には現行のソースはダウンサイジングされている。またインターフェイスとしては当時のPS2、その後のPS3に採用されているXMB(クロスメディアバー)を採用していて、チャンネル、入力切り替え、各種設定を行えました。
背部は大型の冷却ファンを搭載しておりこれは、LEDモジュールの消費電力はCCFLに比べ大きく発熱量が多いためと言われていました。
このKDX-40Q005から生み出される映像は非常にハイコントラストで色純度の高いLEDをバックライトに使うことで、広色域再生を実現できたというフレーズですが映像的にはなかり人工的な作りで若干の違和感を感じます。特に”赤”の再生はなかなか他のモニターでは味わえないものでした。
ハイビジョン映像向け画像処理技術「DRC-MFv2」を搭載し単純に画素を増やす線形補間方式とは異なり、デジタルマッピング処理を取り入れることで、質感や解像感を表現する細やかな信号を演算処理で作り出していた。
映像メニューは”カスタムプロ”、”ナチュラル”、””の3つが用意されていて個々にパラメーターの設定が可能でした。映像はカスタムプロ”
”ナチュラル”一番自然な映像
なかり補正され、ハイコントラストな”ダイナミック”
本機はパネル部とメディアレシバーの構成となっており、メディアレシーバーも筐体はアルミ製でしっかりとした剛性を保っている。
メディアレシーバーの映像入力端子は、D4、コンポーネント、HDMIを各2系統2端子、コンポジットとS映像を3系統3端子、D-Sub 15ピンを1系統1端子用意。映像出力はコンポジットとS映像を各1系統、1端子備える。音声出力は光デジタル、アナログ、サブウーファ出力、ヘッドフォンを各1系統1端子用意。さらに、USBを1系統1端子、i.LINKを3端子、EthernetやコントロールS入出力なども備える。
リモコンは多機能型ですが折りたたんだ状態ではコンパクトで最低限の機能は利用できます。
開くと携帯のようなデザインでジョイスティックを装備している。 また他社製品を含む、DVDレコーダやテレビ、ブルーレイレコーダなど、最大6種類の機器が操作できる仕様となっています。
画質は非常に特徴があります、色彩の豊かさはすごいですが、この色が本来の色と思えないほどデバイス側で補正をした色になります。特に”赤”系はかなりハイコントラストで長時間視聴しているとキツいです。
本体スペックは
画面サイズ :40V型
パネル解像度:1366×768×3RGB
有効画面寸法:88.5×49.8cm(幅×高),101.5 cm(対角)
入力対応信号:1125i,750p,525p,525i
受信チャンネル:VHF:1~12ch, UHF:13~62ch, CATV:C13~C63 ,地上デジタル放送:000~999ch, BSデジタル放送:000~999ch, 110度CSデジタル放送:000~999ch
映像部:フルダブルチューナー機能(地上・BS・110度CSデジタルチューナー, 地上アナログ),ベガエンジンHD(新開発統合デジタル高画質システム)
音声部:実用最大出力:25W+25W+50W(JEITA)
メモリースロット:スタンダード/デュオサイズスロット(メディアレシーバーユニット前面1系統)
入出力端子:ビデオ入力端子:3系統3端子(S2映像入力端子:3系統3端子) ,D4映像入力端子:2系統2端子,コンポーネント入力端子:2系統2端子,HDMI端子:2系統2端子,PC入力端子:1系統1端子,USB端子:1系統1端子,デジタル放送/ビデオ出力端子:1系統1端子(S2映像出力端子:1系統1端子),i.LINK端子(4ピン/S400):3端子(前面1端子、背面2端子),TVセンタースピーカー入力端子:1系統1端子,光デジタル音声出力端子(AAC/PCM出力):1系統1端子,音声出力端子:1系統1端子,サブウーファー出力端子:1系統1端子,ヘッドホン端子(ステレオミニジャック):1端子,電話回線端子(モデム内蔵)最大56kbps:1端子,LAN端子(100BASE-TX/10BASE-T):1端子,AVマウス出力端子:1端子、コントロールS入力端子:1端子,コントロールS入力端子:1端子
外形寸法:110.7×64.2×12.9 cm (幅×高さ×奥行)
ソニーはおそらく当時のCRT(ProfeelPro)と同じ映像をイメージしていたのではないかと思います。このハイコントラストの映像は実は従来の液晶テレビをターゲットにしたのではなく、ソニー伝統のトリニトロンCRTの色再現性を越えることを目標にしたとしたら納得できる映像です。
当時のソニーは当時のBRABIAの精度を上げただけの製品ではなくコスト度外視で出せる技術、デザインへのアプローチが出来たのもQUALIAコンセプトでした。
性能的には過去のデバイスですがアルミニウム素材を多様したヘアラインの美しいフレームは私が好きなBang & Olufsenのデザインコンセプトに共通しどこから見ても質の高いデザインが今でも使っていたいと思わせます。
アルミフレームの近未来的なのBang & Olufsenのデザイン。
Bang & Olufsen BeoSound 9000 1996年
Bang & Olufsen BeoSound 3200 2003年
Bang & Olufsen Beocom 2500 2001年
Bang & Olufsen BeoCenter2 2004年
Bang & Olufsen BeoSound5 2010年
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