PDAにディスプレイが回転する“ウイングスタイル”と呼ばれるデザインを採用した最終形CLIE。
Swing style型はNR70→NX70V→NZ90→NX80Vと進化していき私も全て付き合ってしまったデバイス。
従来の機種より質感もよくデザインや細かい使い勝手が良くなっている。
Swing style型の最終形だけあってデザイン自体も初代から比べると大分洗練されたものになりました。
カメラもスペックアップし130万画素(CCD)になり写真として記録できるようになりました。
NZ90(200万画素)より劣りますがNZ90はⅠ枚シャッター切ると一気ににバッテリーが減ってしまうため実用的ではありませんでした。
正面左側、操作系はこちらに集中している。電源ボタン、ジョグダイヤル、キャプチャーボタン、赤外線ポートを配置。右利きのユーザーは使いやすい。
中央部は若干くぼみを持たせているデザインも使い勝手と強度に貢献している。
背部、カメラユニットが大部分を占める。
スタイラスペンも格納。
新しいCFカードスロット機構。
背面のOPENボタンにでスロット自体が飛び出す機構。
必要時に無線LANカードなどが差し込めました。
右側。オーディオ端子、ホールド、MSスロットを装備。
デバイスとしてこのギミックは斬新的。
バックライト付きキーボード部。レイアウトが若干変更されており、中央がやはり少しくぼんでいてNZ-90あたりから大分まともになりました。
アプリケーションボタンとスクロールボタン。配置がシンプルになっています。
液晶上部にもアプリケーションボタンを配置。いままではフリップスタイルに変更するとキーボード上のボタンが使えませんでしたがワンタッチでアプリが起動できます。
PalmOS5もCPUスペックの向上からレスポンスはかなり良くなっています。
本体スペックは
OS:日本語版Palm OS(R) 5(Ver.5.0)
CPU:200MHz
メモリー:(DRAM*1/ROM)32MB/32MB
インターフェース:USB、赤外線ポート、「メモリースティック」スロット、コンパクトフラッシュカードスロット(詳細別掲)、AVリモコン用ポート、ヘッドホン・ステレオミニジャック
ディスプレイ:バックライト搭載TFTカラー液晶ディスプレイ
表示解像度/表示色:320 x 480ドット/65,536色
オーディオ機能
再生周波数特性::20Hz~20,000Hz
記録媒体:「メモリースティック PRO」、「マジックゲート メモリースティック」、「メモリースティック」、「メモリースティック デュオ」
再生信号圧縮方式/再生サンプリング周波数:ATRAC3方式、MP3方式/44.1kHz
最大録音時間:ATRAC3方式:約120分(ビットレート132kbps)、約160分(ビットレート105kbps)、約240分(ビットレート66kbps)
音楽連続再生可能時間:約7時間(HOLDスイッチをオンでディスプレイ消灯時)/約2.5時間(HOLDスイッチをオフでディスプレイ点灯時)
その他:FM音源(16和音)、モノラルスピーカー、ジョグダイヤル、モノラルマイク、LED:REC LED、Power LED、「メモリースティック」アクセスLED
外形寸法:約幅71.9×高さ131.5×奥行き21.8mm
質量:約235g約230g
主な付属品:USBクレードル、ACアダプター、ACコード、プラグアダプター、伸縮スタイラス、ステレオヘッドホン、リモートコントローラー、ハンドストラップ、インストールCD-ROM
バッテリー内蔵型リチウムイオンポリマー充電池
使用可能時間:約14日間
従来のデバイスと並べてみました。多機能なだけあり厚みは若干増えています。
キーボードの配列など若干ですが進化しています。
当時搭載できる機能を全て取り入れたNZ-90と。
実用的なのはNX-80でした。NZ-90は重く、バッテリー駆動時間が現実的ではありませんでした。常に予備を2個持っていました。
PDAデバイスに200万画素カメラは当時はオーバースペック。130万画素が現実的。
良くても悪くてもこの2台は代表的なClieデバイスでした。
このSwing style型の最終形としてデザイン、レスポンス、質感どれをとって良くなっています。また所有欲を擽るギミックは斬新的であり最終系としてふさわしい1台です。
本機1台あればNR,NX-70は必要なかった感じがします。これき通信(電話)機能を追加すれば現在のスマートフォンと同程度のものが作れたのに。このコンセプトがこの機種で終わってしまったのが残念です。
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