Newton MessagePad2100 (Apple) 1997年
Appleが世に出した最初のPDA(個人用携帯情報端末)。
このAppleが最初に作ったPADのコンセプトはNowtonテクノロジーと呼ばれ、日常、個人の身のまわりにある情報を即座にキャッチし、整理し、素早くコミュニケートすることを目的に作られた技術でした。
このNowtonテクノロジーを具体的にデバイスとしたのがMassegePadでした。
Appleが1992年にPDAを定義し1993年に初号機が発売され1998年まで製造されたうちの本機は最終機です。
厚みはだいぶありますが当時はこのような多機能なデバイスは存在しなかったため厚さはそれほど気にならなかったです。
通常は液晶部はカバーがされている状態です。
蓋を開けた状態。取り外しも可能です。
また背部にも収まります。
バッテリー部。さすがに駆動しません。現在はAC電源のみ。
本体左上にスタイラスが格納さえていてスタイラス自体はかなり大きい。
Clieのスタイラスと比較するとその大きさがわかります。
上部は赤外線と電源、シリアス端子。赤外線は名刺情報の交換ができた。
右側PCMCIAメモリカード用カードスロットが2つあります。Newton自体はそれほどメモリを搭載していないため1つはRAMカード(4M)がアプリケーションインストール用に使っていました。
MassegePadはハードディスクに相当するものをこのPCMCIAメモリカードと内蔵RAMを使っていましたが内蔵RAM(4M)の容量はそれほどでもなくRAMカードの容量が本体容量でした。本機も4M搭載しています。
MassegePadの蓋を開け電源を入れると画面の下に7つのアイコンが表示されます。
この7つのアイコンが基本です。このアイコンだけは固定です。
機能として住所録機能の「Names」、スケジュール帳の「Dates」、アイコン管理の「Extras]、一度だけやり直せる「Undo]、検索に「Find」、自動操作の「Assist」があります。
アイコン管理「Extras」はMassegePadに内蔵されてるさまざま機能のアイコンが管理されています。
本体スペックは
CPU:Strong ARM SA-110/162MHz RISCプロセッサ
RAM:8MB(DRAM 4MB,Flash RAM 4MB)
ROM:8MB
LCD:100dpiの省電力型480 x 320ピクセル16階調グレースケールLCD(ELバックライト付) ノングレア(低反射)処理タッチパネル
フルサイズのスタイラスペン
TypeII PCカードスロットを2基装備(3V,5V仕様対応)
Newtonインターコネクトポート1基装備 LocalTalk、シリアルモデムインターフェース、電源、音声の入出力,オートドックをサポート (それぞれの機能を使用する為には専用のアダプタが必要)
拡張用スロットを1基装備
デュアルモード(IrDA,ASK)赤外線トランシーバ(1m以内で115Kbit/s(IrDA)または38.4Kbit/s(ASK))
マイク、スピーカを内蔵
専用NiMHバッテリ(別売)と新型9W ACアダプタ(別売)により約1時間で高速に充電(スリープモード時)
取り外しが可能な画面保護カバー
厚み:27.5 mm 長さ:210.3 mm 幅:118.3 mm
重量:640 g(バッテリを含む)
iPhone3Gそして最新の5Sと並べてみました。サイズの違いが分かると思います。
このMassegepadの素晴らしかったのは手書き機能ともう一つは通信機能でした。初号機が20年以上前ですが赤外線での通信、PCとのリンク、無線ネットワークやモデムを使ってFAXする機能などでした。
結果的には先取りしすぎた製品でまわりの環境がついてこれなかった悲運のデバイスでした。しかしこのAppleのこだわりがiphoneやipadの成功につながっているのではないでしょうか。
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