PC-8801MA(NEC) 1987年 定価198,000円
ステレオ12音源の感動、デジタルサンプリング能力の魅力、ミュージックソフトの誘惑。(当時のチャットフレーズ)
ステレオ12音源、デジタルサンプリング機能と高度な日本語機能をプラスした大容量メモリのPC-88マシン
PC-88仕様としてはハイスペックな仕様で音源チップの変更によりステレオFM音源6音 + リズム6音 + SSG3音 + ADPCM音源1音(波形メモリ256KB)と、サウンド機能が大幅に強化されました。
デザイン的には筐体も厚みがなくなりシンプルでFD2基が横に並んでいるのが当時の88の特徴
MAは特に当時は上位機種だったのでディスクドライブが従来の2Dから2HD/2Dとなった。
従来のパネル正面のディップスイッチは廃止sれ正面はボリューム、ヘッドホン端子、モード切替(V1S,V1H,V2),クロック(4MHZ,8MHz)、リセットスイッチとなっている。
背部は上位機だけあってインターフェース類は豊富。
プリンター端子、デジタル/アナログRGB、CRTクロックスイッチ、RS202C、オーディオ入出力マウスポート(9pin)に拡張スロット2基。
キーボードは基本的には初代からそれほど変更はないがディップスイッチのメモリ化や日本語処理の機能の追加で搭載されるキー数が若干増えている。
キースイッチ自体は当時評価が高かったアルプス電子製であり、タイピングは良好。
また、ROMで日本語辞書が搭載されるなどいろいろな工夫がされたハードでしたが時代は既に16bit機へ移行しつつあった。
内部的にはFH以降CPUはμPD780C-1をCMOS化して高クロック化に耐えられるように仕様変更したμPD70008AC-8が搭載されていた。(従来の2倍のクロック8MHz) またグラフィックも高速化されμPD65101が専用コントローラーとして搭載されているもの特徴。 特徴の1つでありますFM音源チップYM2608Bです。従来のYM2203Cの上位互換チップでFMが6倍に倍増し、SSGに加えてリズム音源が6音搭載となった。 3980
本体スペックは
CPU メイン:μPD70008 約8MHz/4Mhz切替え可
サブ :μPD780C-1 4MHz
ROM メイン:N-88BASIC、モニタ他 128KB
日本語処理用辞書:512KB
サブ :ディスクコントロール用 2KB
RAM メイン:192KB サブ:16KB テキスト:4KB グラフィック:48KB サウンド 256KB
テキスト表示 英数カナ 80文字*25行、80文字*20行 40文字*25行、40文字*20行
グラフィック表示 640*200ドット 3画面
640*400ドット 1画面
画面合成 テキスト画面、グラフィック画面の合成表示が可能
漢字ROM 文字構成:16*16ドット 文字種類:JIS第1水準、第2水準の漢字(6349字)、非漢字(約700種類)
画面構成:40文字*20行(専用高解像度ディスプレイ使用時)
サウンド機能 FM音源 6和音(ステレオ) リズム音源 6音(ステレオ) SSG音源 3和音(モノラル)
デジタルサンプリング機能 オーディオ入出力 ライン入力端子(2ch、モノラル) ライン出力端子(2ch、ステレオ)
ヘッドフォン出力端子(2ch、ステレオ) スピーカ(モノラル)内蔵
ミニフロッピィ ディスクドライブ 本体内に2台実装(1Mバイト/1ドライブ) 2HD/2D兼用機
キーボード JIS標準配列準拠
ディスプレイ カラーディスプレイ接続用(アナログRGB、デジタルRGB)
プリンタ プリンタ接続用(セントロニクス社仕様に準拠、14ピン)
マウスI/O マウス(PC-8872U)接続用(パラレル、9ピン)
PC-6000シリーズおよび、MSXパソコンのI/Oポートとの互換性あり
シリアル RS-232C規格に準拠。割込み、ポーリング制御可。25ピン
拡張用スロット 汎用拡張スロット 2スロット
電源 AC100V、50/60Hz
消費電力 平均45W、最大60W
使用条件 10~35°C、20~80%(但し結露しないこと)
外形寸法 本体:385W*343D*110H mm
キーボード:462W*194.5D*33H mm
重量 本体 8.5kg、キーボード1.5kg
電源を入れるとFDDのランプが光り、懐かしいHow many filesが。
久しぶりにベンチマークを行ってみました。
μPD70008 約8MHz/4Mhzの性能です。クロックの差のみの結果でZ80と比べても差がありません。
当時プレイしたゲーム類がかなり残っていました。
20本近くあるのでまたまとめて紹介します。
本機が発売された1987年頃はアプリケーション(ゲームも)が16bitへ本格的に移行がはじまり、8bit自体の仕様が役目を終わり始めた時期でした。
またX68000が発売されるなどホビー機としてのPC-88規格には限界がきていました。これ以降は主流だったホビー系もPC-98シリーズに移行され、PC-88シリーズは少しずつ整理されていくことになりました。
スペック的にはPC-88 (8bit)規格上ある程度上限にきていました。81年から89年(88901MC)まで1つの規格としては十分使命を果たしたのではないでしょうか。
コメント