MD(MiniDisc)とDCC(Digital Compact Cassette)

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MD(MiniDisc)とDCC(Digital Compact Cassette)
90年代のオーディオフォーマット争い

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60~90年代に勃発したVHSとβのビデオフォーマット競争争いの再来。

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おそらく今後はオーディオメディアでの複数規格が乱立するような状況は起こらないと思われ(メディア自体の衰退?)、このMDとDCCの競合も意外と早い時期での決着がつきました。

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最終的には日本ではMDが使い勝手(ランダムアクセス等)から広く普及しました。

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MD(MiniDisc)は日本独自の仕様で90年代後半から2000年前半まで使われていた追記(録音)可能な光メディアでポータブルタイプやカーオーディオ等で広く普及しました。

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音楽用のMDは直径64mm(2.5インチ)・厚さ1.2mmのディスクで音声データを圧縮(ATRAC)しておりビットレートが292kps(ステレオ)だったため特に高音/低音域の音質に問題があった。現在のMP3(320kps)以下。その後ATRAC3まで進化し大分音質も改善されました。また後期はMDLPのように長時間録音規格やNetMDではMDとPC間でのデータ転送が可能となりました。

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据え置き型のMDレコーダーもかなり発売されましたがCDと比べ音質的には劣るために本格的な普及は進まなかったと思います。
DCC(Digital Compact Cassette)はMDと同時期に策定された従来のアナログテープをベースにPASC形式(PEG-1/2 Audio Layer-1)で圧縮したデータをテープに記録する方式。

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テープによるデジタル録音は既にDAT(Digital Audio Tape)が市場に出ており、DATが非圧縮だったのに対しDCCは1/4まで音声データを圧縮したため音質的にはDATにおよばなかった。

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形状はアナログテープと同じで当時発売されたDCCレコーダーはこのアナログテープが再生可能であり唯一のメリットだったような気がします。(形状もほとんど変わりません。)

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アナログテープ(コンパクトカセット)が発売された60年代から90年代まではこの写真にあるようにコンパクトカセット、DAT、DCC、MDと様々な規格がありました。またデバイス(レコーダ-)も進化しコンパクトカセットの音質も後期にはかなり向上したと思います。

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現在でもMetalMasterを使ったアナログ録音は今でもいい音を奏でてくれます。

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現在はipodやウォークマンなどのポータブルオーディオプレヤーが中心で音楽データによる再生に移行しつつありますがCDも含めメディア(LP,コンパクトカセット,DAT,DCC,MD)による音楽再生は楽器とメディアにより情報量や音質も異なってくるのでまた別の意味での楽しさがあるのだと思います。

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