MZ-2200 (Sharp) 1983年 整標準価格128,000円
QDドライブ (MZ-1F11) 標準価格9,800円 データレコーダ (MZ-1T02) 標準価格19,800円
MZ-2000シリーズ互換のセパレート型。
MZ-2000でオプションだった、カラー機能(出力)が標準装備されていたのが特徴でカラーCRTさえあればカラー表示が標準で可能となりました。これが最大の進化だったような気がします。
他社と同様に、ディスプレイ、データーレコーダーを分離したタイプであり、いろいろな組み合わせが可能となりました。シャープはこの頃からオールインワン設計からこのようなセパレート式に移行していきました。当時はMZ-80系もMZ-700の用にセパレート式になりましたがMZ-700まだサイズ的にもガマン出来ましたが本機のサイズはセパレート式のメリットを生かしきれていないと思います。
MZ-2000ではオプションで結構高価だった拡張I/Oポートが標準装備されました。
キーボードはMZ-2000と同程度です。(キータッチもそれほど変わりません。)
電源は背部ですが、正面右のパネルに電源インジケーター、ボリューム。従来は後にあったIPLとRESETキーがこのパネル内に設置されました。
写真のとおり、本体とディスプレイ、データーレコーダーとQDドライブと並べました。たしかに組み合わせ自由だけれども、けっこうスペースを消費します。特にQDからのBASICの起動はなかり快適でした。
データレコーダー(MZ-1T02)ですが、外見は黄ばみが見られます。ハード的には以前ピンチ・ローラーが溶けて使い物なりませんでしたの交換済み。(かなり前)カセットとしての機能は今でも維持できています。
データレコーダーのコネクターはデータ用と電源の専用線。背部の2ヶ所に接続します。
QDは拡張I/Oポートに接続します。QDは残念ながら現在は故障しています。以前修理を試みましたがモーターのトルク不足でREADErrorとなってしまいます。
内部を開けてみました。
基板は2層で構成されています。
右側は電源。キーボードの状態は結構いい状態で保管されています。
MZ-80BやMZ-2000と違い以外とシンプルな構成。
電源を入れるとデータレコーダーは連動してイジェクトされます。QDは手動。
本体スペックは(MZ-2000とほぼ同スペック)
CPU:Z-80A(4MHz)
ROM:2KバイトBOOT ROM(イニシャルプログラムローダ) 2KバイトC-G ROM(キャラクタジェネレータ)
RAM:64Kバイト・メインメモリ 2Kバイト・キャラクタ用V-RAM 48Kバイト・グラフィック用V-RAM
グラフィック:グリーンディスプレイ使用時/3画面(各640×200ドット)
:カラーディスプレイ使用時/8色1画面(640×200ドット)
キャラクタ:8×8ドットマトリクス 1000文字(40桁x25行)/2000文字(80桁x25行)・2モードソフト切換
キーボード:ASCII準拠メインキーボード・10ディファイナブルファンクションキー・テンキー・4カーソルコントロールキー
キー数:88キー
キー種類:ASCII準拠英・数字64種、ASCII準拠反転文字36種、擬似グラフィック35種他
編集機能 上下左右独立カーソルコントロール、クリア、挿入、削除
インターフェース:カセットインターフェース(データレコーダMZ-1T02専用)
サウンド出力:250mW最大
時計機能 内蔵
拡張ユニット 4スロット
電源 AC100V±10% 50/60Hz 消費電力50W
外形寸法 幅440x奥行490(拡張ユニット装着時562)x高さ118mm
重量 約7kg(拡張ユニット装着時約8.5kg)
当時の仕様です。CRTを接続すると全体的にかなりボリューム感が増します。
本機は同時の主流であったセパレート式に対応しかつコストダウンし、オプションで16bitボードが追加できるなど意欲的なマシンでしたが同時期にはMZ-700(1500)やX1など1メーカーで複数規格混在する状況でした。特にX1とは機能的にも似通っていたことも事実です。
シャープというメーカーは当時のコンシューマー向けコンピューターではNEC、富士通とともに非常に独自の技術力が高かったですが、この技術が分散(MZ,X1に)されてしまったのが残念でこれらの技術を統合して1つのコンピューターを作り出していればその後のNEC、富士通との競争の展開も違っていたのではないでしょうか。今考えると残念な気がします。
コメント