MDP-999(Sony) 1990年 定価280,000円
振動を限りなく抑え、最高のパーツを投入したCD(LD)プレヤー。
ジャンク品(5,000円)から修理も終わり状態がいいので今まで使用してきたLDP-900と入れ替わってメイン機となりました。
本機はGシャーシと呼ばれた銅を2重構造のシャーシはモノコックで10kgもあり、4重構造のアンダーシャーシで徹底的に振動と剛性を高めた構造が特徴です。
背面にはオーディオ専用のトランスが設置されていて本機が映像以上に音にもこだわりを持っていたことが覗えます。
これらの構造により可動部分(モーター等)の振動を吸収しノイズの軽減が図られています。
このGシャーシは以前紹介したLDP-900にも採用されていて大理石と同じ成分の炭酸カルシウムに特殊樹脂とグラスファイバーで強化したもので、重りとして使用されていました。
CDへの切り替え時にピックアップの移動に不具合が生じたためとりあえずベルト交換とグリスの塗り直しを行い動くようになりました。
音声系の回路と映像の回路を独立させており、お互いが干渉しないような構造となっています。
内部処理では、350kHz以上のオーバーサンプリング機能と、45bit演算処理のノイズシェーディングデジタルフィルターを採用しCDプレーヤー顔負けの仕様でした。
内部フレームも銅メッキがふんだんに投入されており、構造的にも信号劣化の対策が施されています。
また、写真では分かりづらいですが底板も4重構造で両側も銅メッキで覆われています。
インシュレーターは5個で全て真ちゅう削り出しでフロント側のサイズが大きく徹底的に振動を抑制する作りになっています。
背面は出力(入力?)端子とデジタル出力(光)端子があります。
フロントパネルもキズ等なくいい状態です。
PICTUREMODEはDIRECTのみ使用しています。DIGITAL PICTUREで遊ぶ意味があまりありません。
LDの規格自体がコンポジットなのでそのままDIRECTを選択しています。隣はFL管表示のON/OFFです。
G-CHASSISは構造的には底板を堅く厚くすることにより振動対策をしている構造です。
この構造により限りなく振動を抑え安定した絵と音を作り出すというコンセプトはすばらしいと思います。
本機は、高音化(画質)にこだわるために、当時の最良のパーツを惜しみもなく投入し、しっかりとした構造設計による音作りのコンセプトはなかなか今の国産のオーディオ機には作れない名機だと思います。
コメント