ThinkPad230Cs 1994年 (IBM)
サブノートというカテゴリーを開いたIMBのカラーサブノート。
Windowsに対応した初めてのサブノートであり、本機の前身はThinkpad220であったがこのマシンはDosマシンで本機からWindows対応となった。
購入当時はWindows3.1をインストールしており、Windows95が発売になってから入れ替えました。
当時、Windows3.1上で雑誌の付録CDで動画をWindows窓で再生できたことに感動したことを今でも覚えています。
筐体は樹脂無塗装のシンプルな作り。ThinkPadのマークが特徴。20年近く経ちますが劣化が少なく実用性が高いボディ。
当時はこのサイズでWindowsがインストールできるマシンがなく、とてもヒットした名機であり、タイプも4種類ありました。本機は(2432-YB7)で初期タイプ。
スペック的にはIntel486SXで非力ながらもメモリをMAX(20MB)に増設してそこそこWindows95が動いています。
本機の特徴はB5サイズで1.7Kgと片手で持ち運べる筐体とマウス代わりのTrackPoiint(220はトラックボール)が搭載されていたことです。
キーボードもThinkPad220より改善されていてーピッチは15.6mm、キーストロークが1.8mmでした。
本体左側はセキュリティスロットが、そしてPCカードスロットが装備されています。
右側は、バッテリースロット、電源スイッチ、FDDコネクタが配置されています。
背面は各種インターフェイスが装備されています。
本体スペックは
CPU 486SX-33
RAM 20MB 72pin 3.3V DIMM
L2 なし
LCD 7.8″DSTN (262144色中256色表示) 解像度 VGA
VIDEO Video Chip CL-GD6235 VRAM 512KB
外部 SVGA 256色 Option なし
HDD 130MB 固定式 E-IDE未対応 *BIOS UPDATEでE-IDEに対応(要バッテリー) 12.7mm 要分解,難易度 高
540MB E-IDE対応
Device TrackPoint2 ※外付PS/2マウスとの同時使用不可
PC Card 16bit type 2×2/3×1 上下のスロットで挙動が違う
音源 PCM音源 ICS
拡張性 USB なし IEEE1394 なし IrDA 115Kbps。ASK不可
通信 Modem なし Bluetooth なし
BB 有線LAN なし 無線LAN なし
サイズ W235×D171×H42 A5File 1.7kg
電源 23W 100V 乾電池(単3×8) *非常用 ※乾電池で
0.5h駆動,AC特殊
Battery NiMH
本機は、当時のマシンとしては完成度が高く、ThinkPad220で不満のあった点(CPU,モノクロ液晶、ビデオチップ、サウンド、トラックボール)をすべて強化して登場しました。その強化のため重量のみ重くなりましたがWindowsが持ち運べるマシンとして非常によくまとめられています。
今見ると非常に厚いマシンですがIMBのサブノートに対する思いは十分伝わってきます。この230Csの成功がなければ現在のサブノートというカテゴリーはなかったかもしれません。
PT110と並べてみましたが当時のIBMは230CSやPT110、701C(バタフライキーボード)など個性のあるマシンを次々と発表していました。こうした個性的なマシンは現在ではなかなか見つけ出すことが出来ないのが残念です。
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