QWERTY配列のフルキーボードを搭載した携帯電話。
ノキア携帯のEシリーズはそもそもビジネス向けの位置づけでしたが当時としては一般にもかなり普及したモデルでした。
QWERTY配列のフルキーボードを搭載したデバイスはW-ZEROやHTC Hermes(HTC-ZやX01HT)があり、私も初のQWERTY配列のスマートデバイスはSoftBankのX01HTでした。
当時はWinowsCEまたはWindowsMobileがOSの主流でしたが多機能を追求した為、洗練度は低く決して使いやすいデバイスではありませんでした。そこに軽くて軽快なSymbianOSを搭載したE61が登場しました。
デザイン的にはスライド式端末が多かった中でマグネシウム合金の剛性の高い一体型ボディにQWERTYキーボードを搭載し、設定を変えることで携帯電話としても使えたコンパクトで利便性の高いものでした。
ストレート型の筐体に液晶画面は2.8インチQVGAで見やすく、入力にはテンキーと、パソコンと同配列のフルキーボードの両方が使えました。キーボード部右下の”記号”ボタンを長押しするとテンキー入力に切り替わります。
キーボード部。キートップは小さいけれど内側に向いておりタイピングし易い工夫がされているました。片手に持って親指だけで入力ができました。
またキーボードはバックライト付き。
正面左側。ボリュームボタンと音声ボタンを搭載。音声ボタンを押すと録音ができました。右側にはなにもありません。
液晶上部。インカメラはなく電源スイッチのみ。ビジネス向けモデルの為、背部もカメラなどもなくシンプル。
底部。電源端子と赤外線ポートが装備されていました。
待受画面。メール、スケジュール、ブラウザ、時計、などシンプルなアイコンが並び分かりやすい。
メインメニュー。ナビゲーションキーでアプリケーションを選択して起動する。Symbian OSでは複数のアプリケーションを同時に立ち上げ切替えができた。
無線LANのモジュールも内蔵されていたためブラウジングも可能でした。セキュリティがWEPのみなので接続は断念。
本体スペックは
ネットワーク:3G UMTS/2100 GSM/900 1800 1900
OS:Symbian OS + S60 3rd Edition
ブラウザ:WAP 2.0/HTML (IE), RSS feeds
LCD:TFT 65,536 色 320 x 240 pixels, 2.75 インチ
キーボード:QWERTY キーパッド
カードスロット:miniSD
通信:3G HSDPA, 7.2Mbps
WLAN Wi-Fi 802.11b
Bluetooth USB
GPS
通話時間:9.5時間 (3G)
待機時間:456 時間 (3G)
サイズ 大きさ 117.0 x 69.7 x 14.0 mm
重さ 144 g
2000年代前半から中盤までノキアはこのEシリーズとコンシューマー向けNシリーズなど個性的で多機能なデバイスを多く発表していたいい時代でした。 7622
当時はE90も購入し使い分けていました。フルキーボードのE90はギミック的には面白いデバイスでしたが実用性はE61。
本機の使い方としては電子メール(POPやIMAP4に対応)が3G回線または無線LAN経由で受信でき、スケジューラーのアプリが標準で搭載され、それがPCのOutlookと同期がとれることが1台でできました。
またレスポンスもよく当時のスマートデバイスの中では一番使い勝手がよかった1台でした。