VAIO PCV-J15 2001年

vaio
AMDチップを搭載したiLINK搭載のデスクトップVAIO
このJシリーズデスクトップVAIOではエントリーモデルの位置付けでした。
初代はIntel Celeronを搭載していましたが本機からDuron-800MHz(AMD製)に変更され新しいマザーボードはチップセットに「SiS730S」を採用していました。  
10万円台のエントリーモデルながら色もVAIOシリーズ共通の淡いパープルで統一され直線的なスタイリッシュな筐体はVAIOらしいデザインです。前回のPCV-S600同様、側面のパネルにもVAIOロゴが彫られていてこだわりを感じさせます。  3941
このJ15も中古で購入して放置状態でした。実家からPCV-S600を持ち出したときに一緒に持ってきました。状態はHDDが経年劣化で動かず、BIOSは立ち上がります。 
筐体を開けてみました。microATXタイプで前回のPCV-S600もそうでしたが電源手前に配置されていて、外さないとアクセスできません。 
マザーボードは、4本のPCIスロットを備えるほか、オンボードでIEEE1394コントローラが搭載され、i.LINK端子がバックパネル部に装備されています。PCV-S600では、PCI接続のi.LINKカードを搭載していたため、このモデルははPCIスロットの空きが一つ増えています。残念なのが当時のGPU強化にはAGPスロットが無いためビデオカードがPCI経由でしか増設できない点でした。 
基本スペックは大分進化しDuron-800MHz(AMD製)はFSBは66MHzから100MHzに引き上げられています。 
インターフェイスもUltraATAからUltraATA/66に変更されるなど、基本スペックの強化され、メモリもPC133対応SDRAMを256MB×2を増設しています。

故障していたHDDは余っていたPS2用のIDEタイプの20GBを装着して完了。リカバリーディスクもあるのでそのままオリジナルに戻しました。 
本体正面はシンプルながらも2色縦型ラインが入った2色ツートン。

上部はDVD-RWドライブ(オリジナルはCD-RW)とフロッピードライブ。
 
ドライブはエントリモデルながらCD-RWドライブを搭載していました。ライティングソフト「Easy CD Creator 4 Standard」とパケットライトソフト「DirectCD ver.3.0」がプリインストールされる為、音楽ディスクやビデオCD作成には困らなかった。 
下部は電源とHDDアクセスランプのみ。USBやDV端子は背部のみでこのあたりはコストダウンの為仕方ないが全面にもUSBとDV端子は欲しかった。 
背部はつのUSBポートやi.LINK端子をはじめ、各種I/Oポートはすべて背面に装備されています。

インターフェイス類はシンプルな構成、唯一目を引くのがLINK端子。

PCIボードには有線LANカード(100BASE )があります。  
内部を掃除して起動を確認をおこないました。 
このモデルまではWindows9x系(Windows Millennium Edition)です。

本機の特徴はIEEE1394端子(iLINK)とDV編集機能を備えていることでした。
本体のPCIスロットにはi.LINKインターフェースカードが標準装備され、前回のPCV-S600と同様にDVカメラで撮影した映像を簡単にPCに取り込り,付属のDVGateで単独でDV編集ができる点でした。 
DVgate自体はシンプルでドラッグ&ドロップで簡単に扱えるのが特徴でしたが動画自体のエフェクト等の機能はなく、AdobePremiere等のアプリケーションが必要でした。 
映像を編集するためのアプリケーションとしてDVキャプチャ、カット編集、DVテープへの書き出しなどのソフトがまとめられた「DVgate」を、さまざまな形式の動画、静止画ファイルに対応したビューア「PictureGear」などのSONYオリジナルアプリが標準装備されていました。 
ドライブはDVDーRWだったのでDVD再生を行ってみましたがWindows9x系は標準でDVDデコーダー機能がないので再生しませんでした。  3977
本体スペックは
OS:Windows Millennium Edition
CPU:Duron 800MHz
チップセット:SiS730S
メモリ(最大):64MB PC133対応SDRAM(512MB)
HDD:約40GB(Ultra ATA/100)
FDD:2モード
CD-R/RWドライブ:書き込み最大8倍速、書き換え最大4倍速、読み出し最大32倍速
ビデオチップ:SiS730S内蔵
ビデオメモリ:SMA方式によりメインメモリの一部を共有(標準8MB)
ディスプレイ:17型FDトリニトロン管
最大解像度:1,280×1,024ドット/1,677万色
サウンドチップ:SiS730S内蔵
モデム:56kbps(V.90、K56flex対応)
キーボード:109キー(PS/2接続)
拡張スロット(空き):PCI×4(3)
インターフェース:USB×3、iLINK(S400、6ピン)×1、キーボード(PS/2)×1、マウス(PS/2)×1、シリアル(Dsub 9ピン)×1、パラレル(Dsub 25ピン)×1、ディスプ<レイ(Dsub 15ピン)×1、LINE IN×1、ヘッドホン×1、マイク×1、モデム(RJ-11)×1
本体サイズ(W×D×H):170×366×306mm
重量:約8.5kg
当時のVAIOはキーボードも標準的109キーボーではなく、オリジナリティーがあり、パット部などのギミックにもこだわりがありました。 3988 
キーボードパット部にまでVAIOの彫りがありました。
このJ15はCPUクロックの上昇やシステムパフォマンスの向上によりエントリーモデルながら当時流行のDV編集などは十分可能なスペックで当時の入門用のPCとしてはDV編集が行えたのは大きなメリットでした。 
当時のCPUはシングルタスクのため、クロック周波数=速いが定番でした。AMD製のDuronは当時のIntel Celeronよりクロック周波数は高くコストパフォーマンスの高いデバイス仕様で、このクラスではパフォーマンス的には優れていました。

当時のエントリークラスPCは多くのメーカーが参入していましたが動画キャプチャーや編集ができる優位性と20万以上する上位機種のVAIO Rシリーズには手が届かないユーザーには最適な1台でした。

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