ガラケー時代。富士通が提案した標準スペック以上の個性的携帯電話3種 Part3 F-07C
F-07C (Fujitsu) 2011年
最小のWindows7ネットブック。
OSにWindows7とSymbianOSを搭載したハイブリット携帯
この端末をガラケーというのかスマートフォンと位置づけるか難しいジャンヌですがガラケーの終末期における怪物的なスペックをもった携帯端末でした。
通常縦に使うと少し分厚いタッチ式の普通の携帯電話です。
仕組み的にはガラケー(フィーチャーホン:SymbianOS)にWindows7を同居させてしまったデバイス。この時期には既にAndroidやiPhoneも普及していましたがWindows7そのものが切替で動くモデルには驚かされました。画面はキーボードを】開いた状態でのSymbianOSモード
カメラ部はメイン有効画素数約510万画素のCCDを搭載。
Windows7起動時は使用できません。
LOOXとあるように富士通のモバイルPCの名称
フロントカメラは約32万画素カメラを搭載。Windows起動時は制限で17万画素。
正面右側(キーボードを下ろした状態では上部)カメラ/シャッターボタンやモード切り替えボタン、マナーボタン、マルチタスクボタンが配置されている。
反対側はクレードル接続用端子。
正面下は電話機らしく通話ボタンが配置され下部はMicroUSB端子が用意されているが、この端子はUSBホスト機能がない
携帯電話としての質感もそれほど悪くない。
気がつかなければ普通のスマートフォンです。
これをパネルをスライドさせるとQWERTYキーボードとトラックボールが現れます。
キーボード自体はなかり小さくストロークも短いがクリック感はある。
キーの間もそれなりのスペースがありこのサイズのキーボードの中では優秀。
キーボードも自発行式のバックライトです。
トラックボールは使いやすく本体右側に、左クリックボタンは本体左側に用意されていて、本体を両手で持ちながら右手で操作できるのでなかり快適。
本体横にあるWindowsキーを押すとWindows7が起動する仕組みとなっています。
WindowsOSを立ち上げるだけあって起動には時間がかかります。
サイズ的にはスマートフォンですがれっきとしたWindows7PCです。
液晶部は5.4inchで解像度は1,024×600ドット(WSVGA)と十分なスペックです。
デバイスデザイン的にもよくまとめられていると思います。
オフィス系も普通に起動します。 2656
PCデバイスなのでIEでのブラウジングが可能です。
背部のカバーを外すとmicroSDカードスロットとUIMカードスロットがある。バッテリは、1,400mAhでWindows7起動時はそれほど長時間は持たない。
本体スペックは
OS:Symbian OS / Windows 7
OS:Symbian OS / Windows 7
CPU:Intel Atom Z650(1.20GHz)
RAM:1GB
SSD:32GB(eMMC)
カメラ:フロント0.3MP、リア5.1MP
LCD:5.4インチ(1,024×600)
サイズ:125mm(W)×61mm(H)×19.8mm(D)
重量:218g
駆動時間:Windows 7モードで約2時間
その他:デュアルブートOS、フルキーボード搭載、Bluetooth
本機はスマートデバイスとしては大きい部類に入りますがWindowsPCとしては61×125×19.8mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約218gで驚異的に小さい。
WindowsOS搭載のスモールPCデバイスはQOQかVAIOのモデルUシリーズです。スタイル的に近いQOQのPCを並べてみました。どちらもポインティングはトラックボール、デザイン的に似ているデバイスです。3212
QOQのPCデバイスもかなり小さいですがそれより更に小さいです。
WindowsデバイスとしてはCPU(Atom Z6501.20GHz)で実際の稼働クロックは600MHzと致命的なのはメモリが1GBと少なくコンセプトに対してデバイススペックが足を引っ張っていました。
このような異彩を放つデバイスはソニーが得意なカテゴリーですが当時の富士通にはこのようなアイデンティティーを持つ技術者や組織があったのでしょう。現在は身売りしたような状況ですが他社ではできないスマートデバイスをまた作ってもらいたいものです。
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