PowerBook100 (Apple) 1991年
ここからPowerBookの歴史が始まった。
サイズ、重量が不評だったMacPortableの中身をそのまま小さく作ったPowerBook。
PowerBook 1××シリーズの中で方向性が異なり本機のみが製造/開発がSonyであるのは有名。ある意味Sonyが作った初めてのモバイルPC。
当時のDOS/V系の使い勝手重視のPCとは異なり、キーボードの手前にトラックボールを配置し、左右にパームレスト設けた配置は他のPCにはなかった。
特徴の1つがトラックボール、キーボード。小型のノートPCでありながらデスクトップ機と同等の操作性を確保していました。
この時代のPCはポインティングデバイス自体を本体に装備すること自体が珍しかった。
正面左側はシンプル。プログラムボタンとリセットボタンのみ。
デバイスが経年劣化するとこの2つのボタンが厄介。
ヒンジ部。角度調整が可能。
背部は各種インターフェースがありますが、当時の小型PC以上に多様性のあるインターフェイスを備えていました。
正面右側。
本体からヒンジ部のデザインはその後のVAIOデザインにも影響があったと思います。
液晶部の下には液晶のコントラストと輝度調整のダイアルを装備
液晶部は9inchのバックライト付スーパーツイストモノクロ液晶(640×400)
本機だけは携帯性を重視したため当時の主流デバイスであったフロッピーデイスクも内蔵していなく、専用の外付けドライブがあった。
標準OSは漢字Talk7.5現状はテストでSystem7.5(E)が起動中。
本体スペックは
CPU:モトローラ社製の「68HC000」(クロック周波数 16MHz)
メモリ:ロジックボードに2MBの疑似スタティックRAMを実装、メモリ拡張スロット1基装備 最大8MB
HDD:CONNER社製の20MBまたは40MBハードディスクドライブを1台内蔵
FD:外部1.4MBフロッピーディスクドライブ
LCD:SHARP製の9インチ(229mm)対角
バックライトつきスーパーツイスト液晶ディスプレイ(640×400 pixel)
キーボード:Macintosh標準配列のキーボードを内蔵(カナ付き)
トラックボール:直径25mm、2ボタントラックボール
インターフェース:Apple Desktop Bus(ADB)ポート×1 、RS-422シリアルポート×1、HDI-30 SCSIポート×1、サウンド出力ポート×1、•HDI-20フロッピーディスクドライブポート×1、内蔵モデムポート
寸法/重量:高さ:4.6cm、幅:27.9cm、奥行き:21.6cm、重量:2.3kg
修理中の初期のVAIO(PCG-505GX)があったので並べてみました。
PowerBook100にはどことなくVAIOデザインを感じさせます。
Appleのノートは主に米国をターゲットに作られていた?為に比較的にサイズが大きいマシンが多い中、本機とDuoは携帯性を重視した日本人が好むスタイルの1台でした。
Sonyらしい直線を基調としたデザインと無駄を省き、携帯性を重視したはスタイルは当時の他のノートPCでなかかな真似ができないものであり、このコンセプトが後のVAIOコンセプトに繋がっていったのではないでしょうか。
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