アナログ機をも意識したマランツのCDプレーヤーの初号機。
ヨーロッパではフィリップスCD-100として販売されていた。評価が高かったピックアップユニットCDM-1と14ビットDACの傑作TDA-1540を採用していたなど特徴のあるデバイス。
デザイン的には初号機の中では唯一上部からのディスクを挿入する方式
イジェクトボタンを押すとトレイが跳ね上がりディスクを挿入するためレコードプレヤーを意識した感じでのデザインです。
上部の窓からディスクが回転しているのが見ながら曲を聴くのもいいものです。
サイズは各社初号機だけあり集積化が進んでおらずかなり大きい筐体がある中、幅320×72×262(幅、高さ、奥行き)はソニーのCDP-101と同様に非常にコンパクト。
正面右側が操作パネル。沢山ボタンがある国産機と違いシンプルで操作し易い。
正面パネルはシンプルでディスクに入っている曲数表示(15曲まで)がLED表示される。
そして選曲ボタンを押して聞きたいLEDのところを選ぶとディスクを一曲ずつサーチしていく。
側面部。内部パーツの集積化の為、非常に当時としてはコンパクト。
背部、出力は1系統のみ。
本体スペックは
周波数特性:20Hz~20kHz
サンプリング周波数:44.1kHz
出力:出力:2.0V
ダイナミック・レンジ:90dB以上
全高調波歪率:0.005%
消費電力:30W
外形寸法: 320W×74H×262D
重量:5kg
初号機の中でもコンパクトだったCDP-101と並べてみました。
CDP-101は高音が目立ち現在の機器と比べると中低音やや見劣りしますがCD-63はややアナログに近い音質でまた違った味わいです。
DACはフィリップス独自仕様の14ビットでしたがDACが14bitであっても、ノイズシェイパーと音楽重視のオーバーサンプリングのために16bit相当の精度が出たと言われています。当時の考え方の1つとして「デジタルでは音質に差が出ない」これは本機はある意味覆したデバイスでした。 549
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