Macintosh SE/30 1989年

Mac

ドイツの工業デザイン会社、「frog design」の手が加わった洗練された初代Macintoshの進化版

このfrog designはApple IIcでも採用されたモダンデザイン。SEの基本的な形状やサイズは、初代Macに始まるコンパクトMacとほとんど変わらない。

このSE/30の特徴はデザインもさることならがらCPUにモトローラ-社製の16MHzのクロック周波数で動作する68030を採用を採用した点でした。これによりSE/30は、初代MacからSEまでの動作速度が2倍以上となりバススピードも68000の16ビットの2倍となる32ビットとなり全体的なレスポンスが飛躍的に向上したマシンでした。

キーボードとマウス。マウスはマック特有の1ボタン式。

初期のmacキーボード。国産のPC-98のキーボードより非常に打ちやすかった。

左右ともインターフェイス類、スピーカーもなくシンプルなデザイン。

背部。SEから採用になったADB。その他SCSI、シリアル端子など。

アップルマーク。このカラフルなリンゴデザインは20年くらい続きました。

本機はHDDの代わりにBuffalo製のMOが起動ドライブにしています。30年経つとハードデスクの故障リスクは上がり、当時の規格(SCSI)はなかなか手に入りません。

電源を入れるとsystem7.1Jが起動します。基本的な考え方は現在のmacOSXと変わりません。

当時はWordやExcelは日本語化されていなくワープロはSOLO_WRITERを使っていました。

ゲームのテトリスです。国産機のテトリスとはまた違った感じです。

本体スペックは
コードネーム:Green Jade, Fafnir
CPU:Motorola MC68030 16 MHz
FPU:68882
バススピード:16 MHz
データパス:32 bit
ROM:256 kB
ROM:タイプ 30 pin SIMM
RAM:スロット 8
最大:RAM 32 MB
拡張 スロット SE × 1/PDS × 30
HDD:40MB
FDD:1.4 MB SuperDrive
オーディオ:ステレオ 8 bit ミニ
スピーカー:モノラル
寸法:34.5 cm H x 24.3 cm W x 27.7 cm
重量:8.8 kg

このSE/30はフロッグデザインを採用した初の一体型Macで数あるMacの中でも初期の名機とも言われています。これは初代MacデザインだけではなくCPU、メモリがスペックアップされADBという(USBの前身でUSBが登場する10年前からAppleで開発)USBに近いインターフェンスを採用しキーボードやマウスを接続していたなど当時では革新的なデバイスがたくさん盛り込まれていました。

このようなデザインと先進的なインターフェンス。国産機がインテルCPUを採用する中あえて68030というモトローラ製のCPUを採用して独自性を強調したAppleのスタンスは今とそれほど変わらない気がします。

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