>DataScope DS-110 (京セラ)1996年 標準価格40,000円
SuperPHSのDS-110
IBMのChip-Cardに通信機能(PHS)を組み込んだ元祖スマートフォン
当時は単体で通信(パソコン通信:2400bps)ができた画期的モデル。以前紹介したDOCOMO版は本機のmova仕様でこのDC-110が初号機。
外形は当時流行の二つ折りタイプで、一方のほぼ全面が液晶(STN液晶)で、下部はキーボードで、カバーを外すことによりPCCard(TypeⅡ)端子となり、NotePCに直接接続でき、モデム代わりになる仕組みになっています。
PHSによる音声通信と室内モードによるトランシーバーモードがありました。データ通信はPCカード型もモデムとして使う形態とDS-110単独でパソコン通信する2つのスタイルがありました。
ユーザーメモリ:200KB(PIM用100KB、テキストデータ用100KB) NIFTY-Serve、BIGLOBE、Peopleなど、パソコン通信へのアクセス、電子メールの送受信が行なえる。
外見はDOCOMO版と比べると本体部分はコンパクト。
バッテリーはネジを外さないと交換できない。
右側はイヤホン端子と電源。左側はなし。
開くと液晶(モノクロ320×200ドット)と下部はキーボード。電源(左下)を押すとメニューが出てきます。
PIM機能としてカレンダー、スケジュール/TO DOリストの登録(最大200件)機能 「ロータスオーガナイザー」からの住所録(最大100件)などのデータ転送が可能。また世界時計/電卓機能を搭載 (この画面もDOCOMO版と同様)
本体下部のカバーを外すことによりPCCard方モデムとして利用できました。PHS回線だと2400bpsが上限だったのでかなり厳しいでした。
基本的にはDOCOMO版と共通(DS-110の方が先)で本体スペックは、2,400bpsのモデムと60(縦)×40(横)mmのバックライト液晶(横12文字×縦最大20行、16×16ドット)を装備。重量175g。
本体にバイブレーターを内蔵していないためバイブレーションユニットが付属します。
発売当初は2,400bpsのみでしたが別売のアプリケーションでPIAFSに対応していました。
当時の携帯電話は通話が主な利用方法で、携帯電話1台で通話と通信(メール、パソコン通信、モデム)として利用できたのは本機が初めてでした。
1,997年にはちょうどVAIO505が発売された年で本機との組み合わせは写真のようなイメージだ先端だったかもと思ってしまいます。現在はスマートフォンがモデム代わり(テザリング)になりやはり写真ような構成で可能となりますが当時の環境(97年)で同様のコンセプトをもった本機は画期的だと思います。
iphone4sと並べてみました。当時考えられるスペックを凝縮して提供するのにはこのくらいのサイズがギリギリだったのかもしれません。
私はなかり後になって入手しましたが京セラの携帯電話は本機も含め、意外と特徴があり独創性の高い端末がありおもしろいメーカーだと思います。最近では2画面搭載のAndroid端末「Kyocera Echo」などが話題となりました。
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