KX-34HV2 トリニトロンカラーモニター(Sony) 1989年 標準価格388,000円
Sonyが作った本格的なカラーモニター。放送現場でも使用されていた四角いフレームで囲んだキュービックスタイル。
このモニターは私が就職した年1991年に父親が就職祝いに買ってくれたもので、現在も一度故障しただけで、今でもソースによっては液晶モニターを凌ぐ画像を再現してくれる貴重なモニターです。
デザインは全体を四角いフレームで囲んだキュービックスタイリングが特徴で、このデザインは今でも十分通用するのではないかと思っています。
本機はプロフィールプロシリーズでは初めての大画面の34型モデル。
重量は84kgもあり簡単に持ち運びができませんが、アナログソース(またはDVDの4:3)を再生するデバイスとしては今時貴重です。
背面上部は垂直同期、スピーカー切替、デガウス(磁気取り)などがあります。
SONYロゴがとてもインパクとあります。
下部はビデオ(S端子付き)4系統と21ピンアナログRGB等があります。
数年前からコンポジェットの同期がとれていないようで、S端子のみ利用していました。昨年ソニーのサービスに来てもらってオーバーホールしてもらったので(5万くらいかかりました)当面は大丈夫だと思います。
機能的にはほとんど業務用に近いもので、画像に関してはさまざまなパラメーターが調整でき、テレビではなくモニターなのでチューナーすら搭載されていなかったです。
プロフィールプロの特徴でもある、バックライト付き操作パネルです。
現在はS-RGB コンバーター(YR-421)を使ってS端子入力をデジタルRGBに変換しています。これにより高度信号(Y)と色信号(C)の相互干渉の少ない高画質な映像を入力できます。
本体スペックは
水平解像度:800本(ビデオ入力時)
ブラウン管:34型ファインブラックトリニトロン管(PFG採用)
ビデオ入出力:入力4系統4端子(入力1はマルチ入力端子、入力2~4はS映像入力も装備)、出力1端子(S映像出力も装備)
RGB入力:アナログRGBマルチ21ピン
コントロールS:入力1端子、出力1端子
スピーカー端子:インピーダンス8~16Ω
音声実用最大出力:30W(15W+15W、EIAJ/8Ω)
付属リモコン:プログラマブルコマンダー RM-571
対応カラーテレビチューナー:VT-X5R(\60,700)
専用テレビスタンド:SU-34HVX(\28,000)
消費電力:200W(スタンバイ時2W)
大きさ:幅814×高さ629×奥行595mm
SonyDesignのシールは今でも色褪せないです。
画質は当時の他のブラウン管と比べると発色もよく、にじみがない画質でNTSCでは最高ではないでしょうか。
現在の液晶ディスプレイのように強制的にデジタル補正しないため忠実な画像を再現してくれます。
私はDVDを見るなら本機を使います。現行の液晶はDVDの解像度(720×480)以上あるのでどうしても画像がボヤけてしまいます。PS3などでスケールアップするとそれなりの画像になるのですが、それ自体が本来のものではないのでどうじても不自然に見えてしまします。
実際に液晶ディスプレイ(QUALIA005)と比較しますが、同じソースでもKX-34は忠実な色と映像としての奥行きが感じられますがQUALIA005では補正したコントラストの強い画像となってしまします。(パラメーターを調整すれば若干改善しますが)
本機は従来の4:3画像ソースを見るのには最高のデバイスであり、NTSCをそのまま出力してくれる貴重なデバイスです。ブラウン管モニターも液晶(プラズマ)の普及でもう過去の遺物になってしまいましたが、映像ソース(NTSC)に対して忠実な再現性は決して現在のモニターでは再現ができないと私は思います。
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