ビネガーシンドローム 2回目

その他

【vinegar syndrome】
液晶パネルの経年劣化による偏光フィルムの加水分解に発生するビネガーシンドローム。2回目になります。

メルカリでVAIO C1 XG(3,000円)を購入。写真の通り液晶部は加水分解が進み酷い状態。普段は液晶がビネガーシンドロームを発症してるものはスルーしますがC1 XGはなかなか出てこないので購入。これでVAIO C1シリーズの2世代目でPentiumⅡバージョンがすべて揃うことになりました。(C1XE,C1XF,C1XG)

それと所有するオアシスポケット3が同様の症状が出ていたので液晶分解、フィルム剥がし、洗浄、偏光フィルム交換作業を行いました。 
送られてきたC1 XG。本体とハードディスクは抜かれているようでフィルムコネクターとHDDマウント、Wi-Fiカード、ディスプレイ出力、電源それとリカバリーディスク。リカバリーディスクはXGA用がなかったのでこのディスクだけでも購入できてよかったです。 
電源は先端部が欠けているので通電はしていますがイマイチでした。 
早速コネクターを接続して電源をいれてみました。が起動せず。 
説明では起動確認済みでしたがとりあえずキーボードを外して内部にアクセスしてみます。キーボードもいくつか欠けがある状態。
このタイプのC1はキーボードを外し、そこに現れるネジ4カ所(1カ所はSONYシール有り)を外すと内部が見えてきます。 
マザーボード部です。右側がHDD。内蔵電池をとりあえず外してみます。 
あっさりと起動。BIOSも確認できます。 
右のヒンジ部のネジを外すと液晶部は外せます。 
液晶ユニット部を外していきます。コネクターは2カ所。 
液晶はゴムカバーされている両脇のネジ4本を外します。

関係ないですが最近 はFMラジオにはまっていて作業中はFM聞きながら行っています。ラジオはBeoSound3(結構いい音します。) 
ネジを外しヒンジ部のリングを外すます。
あとはパネルを割らないように慎重にマイナスドライバーでこじ開けていきます。  
フロントパネルがはずれた状態。 
ユニット部(インバーター等)を断線しないように外していきます。 
カッターナイフでフィルムを外す作業です。これが一番時間がかかります。下部のガラス基板を傷つけないように気をつけてください。(オアシスポケットでは失敗しました。)   
以前にも行っているので大分手際よく行えました。15分くらいです。 
液晶のガラス面にこびり付いたのりを除去する作業を行います。 
今回は使ったのはアマゾンで評価が高かったものを購入。LOCTITE(ロックタイト) 両面テープはがし 220ml DWH-220
液晶部にスプレーします。有機溶媒のキツい匂いがするので換気するか屋外のほうがいいいかもしれません。 
高い評価の割には普通でした。かなり匂いが残ります。部屋は行ったのは失敗。付属ヘラでのりを除去していきます。ヘラで必要以上の力を加えると液晶によってはガラス基板が傷がつくので要注意。 
2回ほど吹き付けて取り除いた状態。 
天板部。シールや汚れもあり結構酷いので洗浄。 
フィルムを剥がしのりを除去したパネルを装着します。 
本体を組み直していきます。 
以前東急ハンズから取り寄せた偏光フィルム。 
加水分解した偏光フィルムを剥がして細かいゴミを取り除き消毒用アルコールで拭いたきれいな状態の液晶です。(電源が入っている状態) 
偏光フィルムの角度を合わせます。角度は微調整して一番輝度が高い確度に調整します。偏光フィルムの接着剤なしを使用する理由は角度調整に偏光フィルムを何度か動かすためにのり付きだとその都度剥がすのが面倒な為です。 
角度が決まったら薄型両面テープで固定して完了です。(この状態はまだ貼っていない状態です。) 
ハードディスクもモーター音が大きいので別のIDEタイプのハードディスクに入れ替えます。IDEタイプも今後は購入が難しくなるのでSDタイプの簡易SSD化のほうがいいかもしれません。 
ハードディスクを入れ替えたのでリカバリーします。  
リカバリー完了した状態。ディスク音も静かになりいい感じです。完成品はまたご紹介します。 
オアシスポケット3 (富士通) 1994年 
オアシスポケットは3種類発売されましたがなぜか一番最後のオアシスポケット3だけがこのようにフィルムの加水分解が進んでいる状態。まだ十分に見られる状態ですが交換を試みました。(失敗例です。) 
背部です。単三電池で稼働するのが特徴です。まず電池とカード類を抜きました。 
正面、液晶部のカバーを外してネジを外します。 
ヒンジ部カバーをはずします。 
右側。電源スイッチ部のコネクターを外します。 
左側のヒンジ部のネジを外します。 
パネル部が外れた状態。 
薄いヘラでカバーをゆっくりと剥がしていきます。 
液晶パネル部です。この上部の偏光フィルムを剥がしていきます。 
VAIOと同じ要領で剥がしていきますがのりが大分液晶パネルに残っています。
この後に市販ののり剥がし剤を噴霧して取り除いたのが大失敗でした。ヘラで強く擦りすぎました。 
オアシスポケット3液晶は偏光フィルムの下のガラス基板が弱く大分傷がついてしまいました。のりの剥がしをヘラで擦るように取り除いたのが失敗でした。  
偏光フィルムを入れ替えてみましたがあまりいい状態ではありません。 
以前よりコントラストは良くなりましたが傷が目立ってしまっている状態です。ガラス基板を傷つけてしまったのが原因です。もう少し剥がす際に気を遣っていればよかったかもしれません。 
今回分かったことは偏光フィルムを剥がす場合にはその下のカラス基板にも注意が必要で、特にのりが多く残った場合にはのりを取り除く作業は慎重に行う必要があります。次回はibookを行おうかと思っています。

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