DTC-59ES DATプレヤー (Sony) 1992年

オーディオ機器

DTC-59ES DATプレヤー (Sony) 1992年 標準価格95,000円
デジタル信号をテープで残す貴重な楽器。

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DATってなに?て思う人もいるかと思いますが。DAT(Digital Audio Tape)を簡単に説明するとデジタル録音できるテープレコーダーです。
これ以前はカセットテープによるアナログ録音が主流でしたがこの機械の登場により音声をリニアまたは非リニアPCM方式でデジタル化してDATテープ(磁気テープ)に記録できるようになりました。

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DATが登場する以前にもデジタル録音はPCM機とビデオデッキを使って録音できましたが、ビデオデッキを使う面やカセットが大型(VHSあるいはベータ)であるため実用的ではなかったです。(PCM-501ESは紹介済み。)

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本機の特徴は再生する音を左右するD/Aコンバーターにパルス式D/Aコンバーターを採用しました。このコンバーターCXD2562は1ビット式と呼ばれマルチビット式で発生するひずみ等を原則的に無くしているのが特徴です。ちなみに我が家にあるCDP-X55ES(CD_Player)はマルチビット式です。
また、従来の機器ではCDからのデジタル→デジタル録音が出来ませんでしたが、本機は1世代のみデジタル録音が可能となりました。

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本体スペックは
テープメカニズム : 2ヘッドメカニズム
録音モード : 48KHz(16bit)
44.1KHz(16bit)デジタル入力のみ
32KHz(16bit)デジタル入力のみ
32KHz(12bit)LPモード
コピーガード : SCMS
周波数特性 : 2~22,000Hz(48KHz)
全高調波ひずみ率 : 0.0045%以下(1KHz)
S/N比 : 92dB以上
ダイナミックレンジ : 92dB以上

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入力端子 : 同軸デジタル 1系統
光デジタル 1系統
ライン 1系統
出力端子 : 同軸デジタル 1系統
光デジタル 1系統
ライン 1系統
ヘッドホン 1系統
サブコード : スタートID、スキップID、エンドID
大きさ(mm) : 470(幅)*110(高さ)*350(奥行き)
重さ : 約6.6Kg

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裏面は光と同軸の2種類のデジタル入出力端子とアナログピン端子です。

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デザインは、スイッチ類を全面のパネルに隠して、基本的なボタンのみを配置し、その他は正面のパネルに格納されたすっきりとしたデザインです。
本体は非常に軽く、全体的にコストダウンの跡が見られますが、音質は従来のマシンより向上している感じです。

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最初に買ったのがDTC-1000ES(初号機:1987年)でデジタル録音できる画期的な機械でした。それまでのデジタル録音はPCM(PCM-501ES)しかなく、メディアもβテープ(VHSも可)で長時間録音できましたが使い勝手は決していいものではありませんでした。

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DATが登場してテープのランニングコストは若干高かったもの音質はCDと同等のデジタル録音ができるメリットは大きかったと思います。DTC-59ESとPCM-501ES+EDV-5000で同じソース(CD)で録音して聞き比べてみましたがDAT録音での音質のほうがレンジの広さや解像度も含めはっきりと違いがわかります。

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DATフォーマットも今の時代もう必要とされないものかもしれませんが地道にメンテナンスしていこうと思っています。

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