MZ-2000 (Sharp) 1982年

Sharp(MZ,X1,X68000)

MZ-2000 (Sharp) 1982年 標準価格218,000円 2号機(予備機)

この機種は、MZ-80Bの後継機種でした。この機種は15年ほど前に中古で購入した予備機(2号機)です。
同じようなスペックでしたが、MZ-80Bシリーズとは完全な互換性はなく、BASICやマシン語レベルでは、ソフトが走りませんでした。(BASICなどは一部書き直せば動きましたが、直接ハードを操作する部分(I/Oポート)では動かず)
MZ-2000の由来は高性能カセットデッキのボーレート(2000ボー)からとられたものであるそうです。
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本体スペックはZilog社Z80A(LH0080A:8bit)4MHz RAM 64KB ROM 2K ディスプレイグリーン10インチ(40桁*25行・80桁×25行)
グラフィック(640×200グリーン)カラー表示可
記録媒体 フルロジックコントロールカセットデッキ(モニタープログラムからLOADを入力すると自動に読み込んでくれます。)
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MZ-80Bの登場により、遅れていたグラフィック機能が強化されたが、他社(NEC:PC8801等)と比較すると機能的に見劣りがするなどから
これらの不満を解消するために本機が登場しました。MZ-80Bと比べ大きく変わったのがグラフィック((640×200)とカラー化です。しかかカラー化
を実現するには別のカラーモニター(RGB)の増設が必要であった。ただ、MZ-80Bの発売から1年後でモデルチェンジし、互換性がないのはどんなものかと当時は思いました。
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この機種はカセットデッキに持病があり、デッキ部分のピンチローラーの素材(ゴム)が経年劣化により飴状劣化(溶ける)てしまいます。
他のデッキのローラを代替えできます。またシャフトの損傷、ペッドアジマスのズレなどトラブルが多い部分です。
MZ-80Bから「フルロジックコントロールカセットデッキ」(電磁メカ・カセットデッキ)を搭載し、本体側でフルコントロールできるのが特徴
であったが、発売から30年近く経った今では、機能を維持するのが難しいです。(本機だけは予備機としてもう1台所有)
但し、当時は記録媒体がカセットが主流(5インチフロッピーは高価)で、普通のカセットデッキを利用していました(NECなど)がロードエラーはよく発生しましたが、このデッキではほとんどそのようなことがなかったです。

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今回も、久しぶり(7~8年)に動かしたら、デッキの巻き戻しがほとんど動きません。とりあえず後方からアクセスし、デッキ部の取り外しです。
ネジは4カ所ですが、前方も開けないと外れません。
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原因は、おそらくゴムベルトの劣化と古いグリースかな。ゴムは同じサイズがなかったのでとりあえず輪ゴムで応急処置。ギヤ部分のみバラして洗浄(消エタ)とグリスを塗り直して終了。
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ついでに底部の2つのネジを外すことにより内部へアクセスができるようになります。
2枚構造になっていて、上部はグラフィックボードMZ-1R01
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グラフィックボードを外すとメイン基板になります。Z80Aがあります。
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ColorBASICを起動させてみました。
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簡単なベンチマークをやってみました。
5 TI$=”000000″
10 A=0
20 For I=1 to 10000
30 A=A+1
40 NEXT I
50 PRINT A
60 PRINT TI$

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簡単なプログラムです。10000回のループに何秒かかるかだけですが、機種ごとに測っていこう思います。
MZ-2000は10000回は26秒でした。ちなみに手元にあったPCー8201(NEC)は倍かかりました。

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本機は、いろいろ持病(主にカセットデッキ部)があるため、予備機として置いてありました。10年くらい前にローラーが溶けたので交換するためにこちらに持ってきました。カセットの1号機(美品)は実家にあるので機会があったら持ってきて整備しようと思います。

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